トーワテクノ(広島市安芸区)は、“空中集積方式”の高性能カートンケーサー「e-CASER」(MODEL747)を開発した。牛乳パックや飲料用紙パックなどを空中につまみ上げて整列し箱詰めする装置で、初公開した先のジャパンパックでも注目を浴びていた。
従来のカートンケーサーは、エアシリンダーを用いて、所定数の紙パックを設定した回数押出し、整列させて、挟んだ状態でケースに装填する方式が大半であった。このため、紙パックに傷が生じるなどの心配がみられた。
新型ケーサーは、「空中集積」という独自方式の採用により、こうした懸念を払拭したことが大きな特徴。ライン上で移送される紙パックの上端を挟み込み、空中で整列・集積させてケース詰めすることにより、紙パックがスレたり傷つくことがないという。
この新集積方式とサーボモーターの採用により機体はさらにコンパクト化し、設置面積も同社従来機と比較して約30%減少した。エア消費量の大幅な削減により、CO2排出量は約50%(同社従来機比)削減。部品点数も半減し、機能、メンテナンス性を高めた。
その他、底漏れ軽減などカートンに優しい構造を採用、低振動・低騒音(同社比)、端数処理(払出し)機能を標準搭載などの特徴も備える。
処理数は毎時8500個、ダブルで同17000個に対応の高能力。
価格は毎時8500個のシングルタイプが800万円。同17000個のダブル型を含めて初年度50台の実績を見込んでいる。