ウテナでは近年の卸流通化粧品市場について、 ドラッグストアチェーンの広域的な店舗展開が進む小売業界の動向を受け、 大手主導によるグループ再編が進んでいると分析する。 業界全体が大きな変革期を迎え、 市場でいかにイニシアチブを獲得することが重要とされる中、 同社は 「ブランド力のある商品のマーケティング戦略が重要」 とした上で、 4つの重点ブランドの育成を図っている。
自然派ロングセラーブランド 「モイスチャー」 では、 発売25周年を記念した消費者向けキャンペーンを大々的に実施し、 応募総数23万通というクローズド懸賞としては大きな反響を呼んだ。 マーケティング課長の廣津誠氏は、 「ロイヤルティの高いユーザーを多く持つブランドなので、 引き続き啓蒙活動等を実施しブランド力を強化したい。 また新規ユーザーを取り込むためブランドを常にリフレッシュさせる施策も充実していく」 と話す。
コラーゲン訴求のスキンケアシリーズ 「ラムカ」 では9月に全面リニューアルを実施し、 コラーゲン配合スキンケアの代表格というイメージ定着化に努めた。 またシートマスクブランド 「プレサ」 では、 今秋5枚入りスペシャルケアシリーズからセラミドタイプ (写真) を追加発売し、 ブランド全体に好影響を与えている。 中でも22枚入りデイリーシリーズは2ケタ伸長を遂げ、 著しい進捗を見せている。
くせ毛用シリーズ 「プロカリテ」 では、 新規ユーザー層へのアピールとして若い世代に向けたプロモーションを強化し、 10代の認知率を大幅にアップさせた。
「くせ毛の研究をもとにつくられた 『プロカリテ』 として、 市場でのポジショニングをより明確にする改革を今後も行っていきたい」 (廣津氏)