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小林製薬が取り組む4つの変革

09年第2四半期が好調に推移した小林製薬 (大阪市、 小林豊社長) は、 2009年を振り返るとともに、 2010年への新たな決意を明らかにした。 

昨年、 変化する生活者ニーズへの素早い対応を目的に事業部制を導入した同社の第2四半期決算 (連結) は、 売上高が前年比4・9%増の637億円、 営業利益が17・0%増の98億円、 経常利益が17・0%増の94億円、 当期純利益が7・9%増の53億円となった。 通期連結業績予想も前年比を上回る見通しで、 今年は医療機器事業統括本部の小林メディカルカンパニーを分社・独立させ、 事業部それぞれが強くなることで、 グループ全体の力を高めていく方針だ。 

 「08年の金融危機に端を発した景気後退により、 生活価値観に大きな影響を与え、 個人消費スタイルそのものが変化し、 新たなステージに入ったと考えるべきである。 『いま必要なものだけを、 より安く買う』 ことは、 すでに 『生活防衛のための節約』 ではなく、 『賢明な生活者としての当然の行動』 と考えるべきだ。 一方で、 健康意識や品質へのこだわりは、 さらに高まりをみせており、 製薬会社として、 そして良質な暮らしを提案するメーカーとして、 そのニーズに応えていく必要がある。 生活者ニーズに立脚すれば、 新たな価値提案のチャンスは無限にある。 進化なくしては存在しえない 『不振不存』 の姿勢を貫き、 生活者の潜在ニーズを発掘することによる 『需要創造力の変革』、 新需要に応える原資を確保するための 『利益体質への変革』、 高まる品質意識に応えるための 『品質の変革』、 継続的支援を頂けるための 『社会関係性の変革』 という4つの変革に取り組んでいく」 (小林社長) 

OTC医薬品に新市場創造のチャンスあり

そうした消費スタイルにおいて、 新たなステージを迎えていると捉える同社は、 これまでも取り組んできた 「時代を生き抜く企業の3つの条件」 (1.変化する生活者ニーズに合わせ、 「安さ」 だけではない新たな価値提案を目指して自己変革に挑む 「変化を恐れない企業」、 2.その自己変革を推進できる体制をもって 「変化への対応スピードが速い企業」、 3.そして新領域に投資するための 「選択と集中」 の追求ができる 「変化への原資を生み出せる企業」) を今後も満たしていくことで、 持続的な成長を達成していく方針だ。 

中でも今年は、 09年に施行された改正薬事法などにより、 OTC医薬品分野に新たな需要を創造する製品開発やニーズの変化に素早く対応したスピード開発、 価値を伝える売場づくりなど、 同社の得意分野を発揮できるチャンスが拡がっていると捉えており、 重点分野の1つとしてさらに強化を図る。

2010年01月28日 16:57