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エイボン 4期連続最終赤字も損失幅が改善

エイボン・プロダクツは2月18日に2009年12月期決算を発表、 売上高196億4000万円で対前年比11・4%減、 営業損失1億7500万円 (同2億7500万円の減少)、 経常損失1億2900万円 (同2億6700万円の減少)、 当期純損失は1億4500万円で赤字幅が同3億1000万円改善した。 

2008年12月期は3期ぶりで経常黒字 (1億3800万円) に回復する推移を見せたが、 前期も当期純損失を計上して最終赤字は4期連続となったほか、 1987年12月に株式を店頭公開した同社は4期連続の無配となっている。 

同社は営業損失を起こした原因の1つに売上原価率の上昇を挙げている。 対前年比で1・6P上昇の33・6%となった売上原価率に関し、 同社は2008年まで 「販売費及び一般管理費」 として処理していた 「製商品廃棄損及び返品損失」 を会計基準の変更に基づき、 前期から売上原価として計上したことが影響したと説明している。 

また、 前期の最重要施策の1つだった 「諸経費の効率的な使用と削減」 の成果として、 業務の見直しによる人件費の削減で 「給与手当」 を13%減少の24億3500万円としたほか、 顧客ターゲットを絞り込むことなどで 「販売促進費」 を13・2%減少の32億9900万円に削減した。 同社の従業員数は第37期までの4カ年で40・3%減少している。 

また、 損保代理業を行う子会社リブ アンド ライフ (同) から 「予定外の子会社からの受取配当金」 という5280万円を営業外収益に計上したことが影響し、 期首に公表した経常利益および当期純利益が当初予想値を上回って2月18日に修正を発表した。 

前期は個人消費の低迷に影響を受け、 販売員 「エイボンレディ」 のトップセラーという 「ローズクラブメンバー」 への高価格スキンケア製品の売上げが落ち込んで2ケタ減収の原因の1つとなった。 施策面では2008年に導入したネットワークビジネス 「セールス・リーダーシップ・プログラム」 の拡大に注力したほか、 販売システムの効率化を進めるなかで師走にWebサイトを閉鎖してネット通販を凍結。 好調だったという一般ユーザー向けの売場を撤収した。 

今期も引き続き 「セールス・リーダーシップ・プログラム」 の拡大とエイボンレディの増員~稼働率アップを重点項目に掲げる。 一方で、 複数年にわたる業績回復プランの途上にあることから、 通期業績予想は売上高175億4500万円 (前年同期比10・7%の減少)、 営業損失9億8300万円、 経常損失9億6400万円、 当期純損失9億7000万円で減収と赤字幅の増大を織り込んで次期以降への業績回復をめざしていく。 

2010年03月11日 10:35