池田物産はさきごろ、 同社が代理店を務めるUnipex社製の化粧品素材に関するセミナーを開き、 第1部では 「生体の時間生物学からみたアンチエイジング素材」、 第2部では 「多様な皮膚炎症に着目した抗炎症素材」 「Unipex社からみた世界の市場動向」 をテーマにプレゼンテーションを行った。
第1部では、 サーカディアンリズムが皮膚の生理機能に及ぼす影響についてレクチャーした後、 サーカディアンリズムを適応した年代別のアンチエイジング化粧品処方への適応方法例を紹介した。
30代向け日中ケア用素材としては、 天然の抗酸化剤 「Canadian Willowherb (カナディアンウィローハーブ)」、 皮膚の弾力を保つのを助ける 「ECM-Protect」、 海洋由来のムコ多糖類で加齢に伴う目の周りのクマの外観を減少させる 「MDI Complex」 の3品を紹介。 30代向けナイトケア用素材では、 成長因子由来の生体模倣ペプチドでコラーゲンの生成を促す 「Kollaren」、 ニューロメディエーター由来の生体模倣ペプチドで、 ホルモンの乱れや疲れなど内因性のストレスによる皮膚の炎症を緩和し鎮める 「Neutrazen」 が披露された。
小じわやしわといった加齢の兆候が出始める40代向け日中用としては、 抗酸化作用でフリーラジカルを中和する 「EUK-134」 「MDI Complex」 などの素材が紹介された。 40代ナイトケア用の素材としては、 抗老化作用によってケラチノサイトの増殖を促進させる 「Thymulen-4」、 50代以降の日中用の素材としては、 ルメックス種抽出物の植物性有効成分 「Tyrostat-11」 が紹介された。
第2部では、 皮膚炎症に対して効果的な作用を持つ化粧品素材に関して、 実験データに基づく発表がなされた。 その後、 Unipex社アジア太平洋&南アメリカ地域セールスディレクターのクリスティン・ディジー氏が、 「Unipex社からみた世界の市場動向」 と題して講演した。
クリスティン氏は、 同社の最新動向も踏まえつつ、 「今後、 精神的な側面から肌に働きかける素材の提案が受け入れられる。 一方、 各種認証・認定取得のオーガニック系原材料が求められている現在のトレンドは、 合成原料でも高機能で安全性の高いものを求めるトレンドへと変化していくだろう」 との持論を展開。 最先端のテクノロジーを利用した皮膚防御素材の開発、 医科学分野で利用されている原材料の化粧品素材への応用が加速していくという将来像が示された。