トッパン・フォームズ(東京都港区東新橋)が開発した厚さ0・4㍉で紙のように薄く、無線通信でバーコードなどの表示を書き換えできる電子ペーパーラベルが話題になっている。5月12日~14日に開催されたRIDEX(RFIDソリューションEXPO)でも注目を集めていた。
0・4㍉の薄さでラベル化し、表示の書き換えを実現 独自開発の印刷配線技術を活用した背面電極基板を採用し、バーコード表示ができる電子ペーパーモジュールを実現。プリント配線板を使用した一般的なモジュールと比較して、格段に薄くフレキシブルとなり、ラベル化を可能にした。
また、表示モジュールにガラスを使用していないため割れる心配がなく、振動や衝撃など、一定の負荷がかかる環境での使用もできる。
無線通信で表示の書き換えができるため、紙のラベルのように、その都度差替える必要がなく、コンテナなどに貼り付けたままでの運用ができる。ラベルそのもののほか、印字に必要なプリンターや、消耗品などの廃棄物が削減され、環境負荷の低減に貢献できる。ラベルの貼り替えにかかる人件費の削減や、印字ラベルの貼り替えミスによるロス発生も防止できる。
バッテリー切れによる表示内容消去の心配も不要で、電力が必要となるのは表示内容の書き換え時のみ。表示内容は電力供給がない状態でも維持されるため、小型バッテリーでも長期間の運用が可能。液晶などの表示媒体と比べて大幅な省電力化を図ることができ、配送中のバッテリー切れによる表示内容消去の心配もない。
表示パターンを絞ったセグメント型で高精度な電子ペーパーを使用しているため、1万回の表示書き換えを行った後でもスムーズにバーコードの読み取りができる。
同社では今春から発売し、バーコードラベルを利用して物流管理を行っている流通業界や物流業界を中心に2010年度中で3万枚の販売を目指すとしている。