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ドクターシーラボ 第3四半期は経常益79・5%増

ドクターシーラボが発表した2010年7月期第3四半期 (2009年8月~2010年4月) 連結決算は、 本業の儲けを表す営業利益が62億1700万円で前年同期比78・2%増となるなど、 中堅・大手を合わせた化粧品会社のなかで出色の好調推移となった。 

売上高は226億7900万円で前年同期比25・1%増、 経常利益62億4400万円で同79・5%増、 四半期純利益35億1300万円で同88・3%増だった。 四半期純利益は前年同期に固定資産除去損など1億1500万円の特損を計上していたことから、 同項目が約2900万円だった当四半期は形のうえで急増の格好となった。 

また、 前年同期に20億1200万円を投じていた 「販売促進費」 のうち、 会報誌やDMの発送コストを切り詰めることで1億3700万円 (6・8%) 圧縮。 「販売費及び一般管理費」 の増加を最小限にどめて営業利益の大幅な増大に貢献した。 

当四半期の売上高を販売チャネル別に見ると、 構成比が最も高い主軸の通信販売が126億4500万円で前年同期比31・9%増と大幅に伸長した。 期間の購入者をタイプ別に分析した指標では、 リピートユーザーの購入率が同33・8%増で顧客のロイヤル化が進んだほか、 新規客の買い上げが同70・7%増となって通販の命題である客層のすそ野も広げるなど、 前年同期に比べ16・1%増やした広告宣伝費 (30億1600万円) に投資回収効果が見えた。 

とりわけ、 競争激化のなかで通販を展開する化粧品メーカーが愛用者の離脱防止や顧客基盤の維持・拡大に腐心するなか、 当四半期に獲得した新規会員数88万1000人 (前年同期比12・8%増) は飛び抜けた数字といえそうだ。 

チャネル別動向はこのほか、 エイジングケアの新規ラインを投入した 「卸売販売」 が62億3800万円で前年同期比25・5%増だったほか、 出退店により収益性の向上を図った 「対面販売」 は32億2700万円で5・2%増とするなど、 絞り込みと集中で成果のあがった 「海外」 の13・5%増までを含め全ルートに当面の死角は見えなかった。 

また、 アイテム別の売上高に目を移すと業績の大半を占める 「化粧品事業」 が218億2500万円で前年同期比23・3%増だった。 単品最上位 「アクアコラーゲンゲル エンリッチリフトEX」 の売上げは45億2100万円で同194・9%増という圧倒的な伸び幅で同事業を牽引した。 単品売上ランクが10位までに入る商品のうち、 「BBパーフェクトクリーム」 (65・1%増) や 「スーパーホワイト377」 (321・8%増) の出荷量アップが顕著だった一方で、 対照的に販売数量が落ち込む3商品がある点にユーザーのブランド内スイッチが進んでいる様子が見て取れる。 

さらに、 パイが小さいながら化粧品の脇を固める 「健康食品事業」 の売上高は6億500万円で前年同期比76・3%増と好調な伸びを示した。 買い逃しを排してリピート購入を促進する定期配送サービスが浸透したほか、 ラジオCMを使った青汁の訴求で化粧品では取り込めない層の新規顧客獲得を進めた。 加えて、 化粧品とのセット販売で 「アクアソニア」 など美容機器の売上数量が増大。 売上高2億4700万円で前年同期に比べ4倍増に近い大幅アップとなった。 

唯一、 全ブランド内で死角を見つけようとすれば売上高が減少した 「dr. brandt」 になるが、 「効率性を考慮して2店舗を閉鎖」 という説明からは、 むしろ有意な撤退策の進行という見方ができる。 

通期の連結業績予想は売上高308億 (対前年比18・9%増)、 当期純利益41億5000万円 (同39・1%増) としている。 

2010年06月29日 13:38