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世界初の小児医療向けプレパレーション支援アニメ視聴端末を発売

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(株)トムス・エンタテインメント(東京都新宿区、岡村秀樹社長)は2010年8月5日、検査や治療を受ける子どもの診療意欲を高め、効果的・効率的な小児医療環境を実現するプレパレーション支援を目的とした世界初のアニメ視聴端末「スマイルタッチ」を発表した。

プレパレーションとは、子供に対し、それぞれの認知発達に応じた方法で病気や検査などの情報を提供し、心の準備と対処能力を引き出す環境・機会を与えること。同製品は、いわば“こども版インフォームドコンセント”を支援するツールとなる。アニメ作品の企画制作、販売、販売、供給などを行う国内有数のコンテツホルダーである同社が、その資産を活用した社会貢献を視野に新事業を立ち上げ、開発した。

「開発のきっかけは病院からの一本のメールでした。“治療現場でお子さんにアニメのDVDを観てもらい、お利口さんにしている間に検査をしたいが著作権の問題はどうなのか”といったものです。そこでこの課題を解決できるサービスが出来ないものかと考えはじめ、企画が動き始めました」と同社事業開発部の谷貝昌彦氏は開発の経緯を説明する。

「アンパンマン」、「名探偵コナン」など、子供に人気のコンテンツを豊富に保有する同社。小児医療の現場で子供の不安解消などに貢献するアニメ。この大きな2つの点は、最終的には同社の実際の現場でのニーズや要望などの徹底したヒアリングを経て結びつき、「スマイルタッチ」という形に結実した。

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簡単にいえば、専用端末で同社のアニメを観賞できるサービス。だが、使用する場所が小児医療の現場であり、使用するのが子供ということで、端末・コンテンツはさまざまな工夫を凝らす。アルコール消毒などが頻繁に行われるため、仕様は防アルコール。簡単に使えるよう操作はタッチパネル式を採用した。人気アニメはもちろんだが、オリジナルキャラによる治療への理解を促すコンテンツも盛り込んだ。さらに一度で見終われるよう、長さは5分~10分とした。また、万一に備え、通信機能は除外した

同社が行った同製品の小児臨床における有効性のアンケートでは、医療従事者(n=120)の74.2%が「非常に有効」および「有効」と回答。患者(n=400)においては90.8%が「とてもよかった」および「良かった」と回答している。コンテンツの監修医である順天堂大学医学部小児科学講座准教授の田中恭子氏は「人気キャラの活用がプレパレーションを理解を深め、さらに保護者にも受け入れやすいものであり、その普及と実践の大きなきっかけになりうる」とその可能性に期待する。

販売形態は、レンタル販売で、月額レンタルプランが初期登録料9,800円、月額9,800円。年額レンタルプランが初期登録料は同じで年額9万8,000円。収録コンテンツは人気アニメなどをはじめ、合計約70話、約11時間分となる。内部コンテンツおよびシステムの更新は専用USBで行う。同社では、今期までに2000台の販売を目指す。

本日より初期登録料が無料となるなどの予約キャンペーンを開始し、ウェブサイトや専用窓口を通じて事前予約を受け付ける。また、9月23日から日本国内の医療機関向けにレンタルを開始する。

2010年08月05日 17:11