日本と海外でそれぞれ2工場体制を敷く化粧品OEM大手のコスメナチュラルズでは、 展示会への出展のほか、 ホームページからの新規の問い合わせが着実に増加している。 自然派スキンケアに強みを持ちつつ、 メーク関連も充実させており、 「健食メーカーをはじめとした異業種メーカーからの試作依頼はもちろん、 ラインアップの幅を持たせたい化粧品メーカーからの試作依頼に対しても柔軟な対応ができており、 それが好結果につながっている」 (同社) という。
ここでいう柔軟な対応とは、 「多品種小ロット」 といった昨今では当たり前のことを指しているのではなく、 難易度の高いリクエストに対し、 コストパフォーマンスに優れたリーズナブルな提案ができることを指す。
例えば、 規格外の仕様のため、 既存の充填設備では充填できないような依頼に対して同社では、 機械の設計・施工を依頼に合わせてカスタマイズすることで、 さほど費用がかからない形でクライアントのニーズに合った製品を提供できている。
また、 新規参入する異業種メーカーには、 できれば容器や箱のデザインまで含めて、 信頼できるOEMメーカーに一括して依頼したいというニーズが少なくないことから、 処方開発だけでなく、 容器や箱などの資材調達や商品のデザインから企画までカバーしている。 そうした強みを発揮することで新規受注を伸ばしている。
最近では、 中国での事業展開を考える化粧品メーカーが増えてきていることから、 100%出資の日系独資会社である美創化粧品研究開発有限公司を設立し、 「コスメパーク上海」 (敷地面積1600坪、 延床面積2100坪) をこの7月より本格稼働した。 中国に販路を拡げたいが様々な参入障壁に悩む化粧品メーカーに対して、 その先鞭をつけることにより事業を拡大していく方針だ。