DKSHは、生産資材事業部門の重要分野であるパーソナルケア・化粧品原料ビジネスの重点市場を日本と中国に定め、両国での活動を強化することを明らかにした。
世界のパーソナルケア・化粧品市場は28兆6170億円(出典=Beauty and Rersonal care:Euromonitor from trade sources/national Statistics、2009年)とされており2004年から5年間で約35%も拡大している。その中で日本市場は3兆7980億円で全世界市場2番目の大きさを誇る。中国は1兆7530億円で4位にランクされている。
DKSHグループでは、日本と中国でのパーソナルケア・化粧品の拡大を目指し、今後5年間で売上げを2倍にすることを目標に、投資を促進する。日本では、日本法人のDKSHジャパンにおける組織改編に着手し、化粧品業界に精通したエキスパートを迎え、営業体制強化構築を皮切りに、新規取引の増加を基軸とした業務拡大を目指す。
生産資材事業部門のグローバルマネジャーを務めるマリオ・プライスラー氏は、「日本市場は、異業種企業の化粧品業界への参入や、新規の通販会社などの活発な参入などにより、多種多様な化粧品が市場に投入されている。またここ数年、日本の化粧品会社によるアジア市場への展開が積極的になっており、各社は各国市場ごとに異なるニーズへの細やかな対応が求められるなど、製品開発はこれまで以上に難易度が増していくと考えられる。こうした市況からも、化粧品の流行発信地であるヨーロッパに本社を有し、アジア全域にネットワークを持つ当社グループが日本の化粧品会社に貢献できる領域は非常に広いと考えている」と語る。
DKSHは、アジアを中心としたマーケットエクスパンションサービスの大手プロバイダーとして、消費財事業部門、ヘルスケア事業部門、生産資材事業部門、テクノロジー事業部門の4部門を展開し、調達やマーケティング、販売、流通、アフターサービスを組み合わせた包括的パッケージサービスを提供。このサービスにより、顧客企業やブランドの新市場、既存市場におけるビジネス拡大を支援している。世界35カ国に5600のビジネス拠点を有し、2万2000人以上の社員を擁す。売上高は、スイス企業のトップ20にランクされ、2009年のグループ年間売上高は約7500億円(86億スイスフラン)となっている。