「食品の機能性評価モデル事業」は、11成分について諸外国における機能性評価制度の調査や国内外の学術論文、研究機関等からのデータ収集を行い、これをもとに機能性評価を行うもの。
同協会は「この機能性評価モデル事業は、今後の健康食品に一定の機能性表示を認める仕組みの研究へとつながるものと考えている。健康食品業界の力を結集して積極的に取り組んで参ります」と力強くその意気込みを語った。
調査対象成分となるのは以下。
セレン、n-3 系(オメガ3)脂肪酸、ルテイン、コエンザイムQ10、ヒアルロン酸、ブルーベリー(ビルベリー)エキス、グルコサミン、BCAA(分枝鎖アミノ酸)、イチョウ葉エキス、ノコギリヤシ、ラクトフェリン
調査は、金澤一郎氏(日本学術会議会長)を座長とする11人の専門家で構成する「評価パネル」を設置し、その下に、(1)諸外国における機能性評価制度の実態調査を行う「制度調査専門チーム」及び(2)評価対象とする栄養成分等毎に学術論文等からのデータ収集を行う「機能性評価専門チーム」を設ける体制で行う。
<制度調査専門チーム>
米国、EU、中国、韓国、カナダ、豪州、ニュージーランドにおける以下の制度等の実態調査を行う。
① 機能性評価制度及び評価結果に基づく表示制度
② 品質管理及び有害情報の収集等に係る制度
③ 当該国における薬事関連法令との関係
④ 健康食品の使用状況及び認知状況
<機能性評価専門チーム>
評価対象とする11の成分等に係る以下の調査を行う。
①学術論文、研究機関等からのデータ収集
②品質管理方法及び有害事象の報告状況
③諸外国の制度における当該成分の機能性評価状況及びその評価に基づく食品への機能性表示実態
「評価パネル」は、これら科学的知見等を踏まえ、食品の機能性の評価に係る評価基準の策定及び個別成分の評価等を行う。
また、作業の全体統括及び企画を行うため、プロジェクト統括委員会も編成する。
これまで様々な議論が行われたきた健康食品の機能性表示。充分な実績が評価されての落札であり、健康食品業界の命運を担う事業となるだけに、その成り行きが大いに注目される。