ポーラ・オルビスホールディングス(本社=東京、鈴木郷史社長)は、5月29日開催の取締役会において、ナチュラル・スキンケア製品ブランドを展開するH2O PLUS HOLDINGS,LLC(本社=米国イリノイ州、以下「エイチツーオープラス」)の全株式を取得することを決議した。株式の取得価格は9100万米ドル程度(約73億7100万円)で、資金については全額自己資金を充当する予定。なお、取得価格は本契約締結後、7月上旬予定のクロージング時に開示する。
なお、エイチツーオープラスの直近の業績推移(1ドル81円換算)は、2010年度が売上高3578万1000ドル(28億9826億円)、営業損失211万8000ドル(1億7155万円の損失)、2011年度(予想)が売上高4580万7000ドル(37億1036万円、前期比28・0%増)、営業利益225万6000ドル(1億8273万円の利益)となっている。
今回の合併の意義ついては、「世界一の市場規模を誇る北米および今後の成長が期待されるアジア市場において、優れたプレゼンスを発揮しているエイチツーオープラスの買収は、グループにとって海外での事業基盤強化につながり、今後の成長ドライバーとして期待できること」「グループが強みとする『研究開発力・マーケティングノウハウ』と、エイチツーオープラスが持つ受容性の高いコンセプトや代理店を通じた店舗販売チャネルを融合することで、シナジー効果の創出が期待できること」の2点を指摘し、「グループの企業価値、エイチツーオープラスのブランド価値を高める上で、有意義な選択だった」と説明している。
エイチツーオープラスは、海洋成分由来の製品群(フェイス・ボディ用のプレミアム・スキンケア製品「アクアビリウム」「オアシス」など)を有し、独自の配合コンセプトを通じて健康かつ若々しい肌を保つためのテクノロジーを提供。その分かり易く受容性が高いコンセプトから、世界22カ国、2000以上の販売拠点を通じて北米・アジアを中心にスキンケア品の販売を展開し、優れたプレゼンスを発揮している。
北米における直営店(北米8都市)および世界各国の代理店を通じた百貨店・化粧品専門店等での販売展開を行っており、今後の販売網拡充などによる成長性が見込め、同社グループのグローバル市場でのプレゼンス拡大が期待できる状況となっている。
〈子会社概要〉
名称=H2O PLUS HOLDINGS,LLC▽所在地=845 West Madison Street,Chicago,IL▽代表者の役職・氏名=President & CEO Robert F. Seidl▽事業内容=化粧品の製造・販売▽設立年月日=1989年(2008年3月に組織再編を実施)▽資本金=3566万3000米ドル(10年12月末時点)▽株主および持分比率=Williams Capital Partners,L.P.(47・7%)、NMS Fund,LP(47・7%)、Robert F. Seidl他(4・7%)※上記2社からそれぞれ約47・7%(合計で約95・3%)の持分を直接・間接に取得するほか、エイチツーオープラスの役員・元役員等の合計4名の相手先から合計約4・7%の持分を取得する予定。