日本と海外で4工場体制を敷く化粧品OEM大手のコスメナチュラルズは、自然派スキンケアに強みを持ちつつも、UV関連を充実させており、特に、ファンデーションについては、液体(BBクリーム等)と粉体(ミネラルファンデーション等)の両方に強みを持つ数少ないメーカーである。
一方、スキンケアにおいては、美容液やクリームなど付加価値品への引き合いが増加傾向にあり、「アンチエイジング効果と機能性をもつオリジナル原料を配合して差別化を図りたいといった要望が増えてきている」(同社)という。
そうしたニーズの高まりを受けて同社では、オリジナル原料を配合した化粧品を単に提供するだけではなく、健康食品としては有名だが化粧品としては使われていない素材などについても申請代行まで請け負うことにより、オンリーワンの商品づくりを全面的にサポートしている。
さらにここ数年来、計測機器を充実するなど自社内におけるエビデンスの蓄積にも注力。先般56番目の効能として追加承認された「乾燥小ジワ」についても自社内のエビデンスのほか、第三者機関を通じた複数のエビデンスを有している。
最近では、中国での事業展開を考える化粧品メーカーが増えているため、昨年7月、「コスメパーク上海」(敷地面積1600坪、延床面積2100坪)の稼働をスタートした。
現状、中国への化粧品の輸出については、なかなか難しい状況が続いているため、日本国内と同等の製造レベルと取扱品目数を誇る同工場への日系メーカーからの引き合いは予想以上に多く、順調に推移している。
「日本人工場長を中心とし、『ジャパンテクノロジー』を前面に打ち出しており、現在は富裕層向けの化粧品製造だけでなく、中国の中間層をターゲットに展開したい日系企業の進出のバックアップもしている」(同社)