日経BP社「日経トレンディ」は、2011年11月2日、同誌が選出する「2011年ヒット商品ベスト30」を、都内のホテルで発表した。今年の第1位には「スマートフォン」が選出された。
2位以下には、「Facebook」、3位「“節電”扇風機」、4位「GOPAN」、5位「日清カープヌードルごはん」と続いた。1位のスマートフォンは、ここ数年“今年は来る”といわれ続け、昨年3位からついにトップの座に上り詰めた。
国内携帯電話の機能の“全部入り”が発売されるなど、消費者の迷いを断ち切る機器が増大したのに加え、関連アプリが充実。その結果、スマホの国内出荷台数は前年度の2倍以上、となり、関連の有料アプリ市場も前年比約10倍になる見通しとなっている。
3月11日に東日本大震災が発生するなど激動の2011年の消費傾向について、同誌渡辺敦美編集長は「今年は震災や節電、円高などによる不安の広がる1年となった。そんな消費者心理が広がる中で商品の利点や新規性がすぐに伝わる商品の売れ行きが伸びた。復興へ向け一丸となっているこの国の底力がみえるランキングになったと思う」と解説した。
健康美容関連では、シェイプアップ効果が期待できる機能性シューズ「トーニングシューズ」が12位、18位に美容ニーズを掘り下げた韓流健康酢ドリンク「紅酢」、19位に「ソフィーナ プリマヴィスタ皮脂くずれ防止化粧下地」がランクインした。
2012年のヒット予測ランキングでは、1位に「スカイツリー下町観光」、2位に「ゲーム機連動ARトレカ」、3位「キッズダンスギア」となった。健康美容関連では、17位に「“ゲーム”フィットネスジム」、18位に塗る「美男(イケメン)ローラー」がランクインした。
「2012年は“脱巣ごもり”を後押しする魅力的なレジャー系ヒットが登場します。スマホ関連もひき続き好調で関連のスマ“補”グッズなども多様化し売れるでしょう。デジタルとアナログの融合も進みます」と渡辺氏は2012年のトレンドについて分析する。
なお、同ランキングの詳細が掲載される「日経トレンディ12月号」(630円)は11月4日に発売される。