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クラウドを活用したオンライン温度管理システム/日油技研

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日油技研工業(株)(埼玉県川越市、山本昭飛己社長)はこのほど、クラウドを活用したオンライン温度管理システム「サーモトラックオンライン」をリリースした。

同システムは、温度データロガー(同社で取り扱うサーモボタンやサーモトレカ)をWEBブラウザのようなインターネットアプリケーションで操作し、WEBサーバーでデータ管理するプラットフォーム。クラウドを活用することで、どこにいてもオンラインでデータチェックが可能となり、輸送中のトレーサビリティ確保を実現する。

「輸送時の品質確保において重要な温度管理は、出荷側がデータロガーをつけている場合、返却するコストが発生する。また、到着時のデータ改ざんリスクも残る。しかし、クラウドを活用したこのシステムでは、ソフトウェアのインストールは不要で、PCの数に制限なくアプリケーションを実行可能なため、顧客、サプライヤー、パートナー企業とのデータ共有が容易にできる。改ざんのリスクもない」と同社営業本部の高見沢智紀氏は説明する。

同システムの利用には、直径1cm超のサーモボタン、USBリーダ、パソコンが必要となる。サーモボタンは、輸送時24時間365日、商材の温度を測定、記録。USBリーダでそれらデータを吸い上げ、サーバーのデータベースへ自動保存する。

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計測を開始させたときやデータを読み込んだときには、その情報がメールに記載され、設定したあて先に自動配信される。以降は、WEB上で直接データのチェックができ、貨物の出荷、受け取り、温度の追跡が可能となる。

輸送間の距離が離れれば離れるほど利便性が増すことから、海外からの商材輸入での用途が期待される。一方で、3・11の東日本大震災以降、国内の輸送においても、停電をはじめとするこれまでは想定しづらかったリスクへの対策ニーズも出始めており、同システムの活用は注目を集めている。

健康美容分野においては、とくに化粧品などの輸送において温度管理が重要視される商材もあり、新たな付加価値を付ける意味合いでも利用価値はある。なお、同システムは、FDAの電子データ管理に関する条文「FDA-CFR21 Part11」にも準拠する。

利用にあたっては、事前にダウンロードクレジットを購入する。ダウンロードクレジットは、100回分から3000回分まであり、ボリューム割引により、コストは1ダウンロードあたり数十円から百数十円。保存データの閲覧には、クレジットは消費されない。サーバーのデータ保存期間は5年。

2012年02月02日 15:13