日光ケミカルズ(株)(東京都中央区)が、供給する『シュガースクワラン®』の医薬部外品への配合が、このほど認可された。サメ由来やオリーブ由来が圧倒的な市場において昨今、化粧品用途で着実にシェアを伸ばす中、活用の幅広がることでさらなる拡販が期待される。
同素材は、サトウキビをベースに発酵技術により培養した植物由来のスクワラン。サメ由来品や植物由来として認知されるオリーブ由来品に続く第三のスクワランとして、新たに市場に加わった。
大きな特長は、その供給安定性だ。サメやオリーブが漁獲量・収穫量、天候など、外部要因に左右されるリスクがあるのに対し、発酵技術で培養する同素材は、安定的な供給ができる。加えて、2品とそん色ないクオリティであることから、次世代型のスクワランとして注目されている。
畑からの収量だけからみた場合、サトウキビ畑1haから生産できるシュガースクワラン®は年間約2t。一方、オリーブ由来のスクワランは通常、1haあたり年間約50kgの収量といわれる。つまり、サトウキビ由来の生産効率は、オリーブ由来の4倍に及ぶことになる。もちろん、持続可能な原料であり、今後何世代にわたっても供給が可能であるという点も重要なポイントといえる。
すぐれた技術力から生まれたシュガースクワラン®はもちろん、スクワランとしての高い品質が実証されている。その感触を10人の専門パネル試験でブラインド評価。標準品としてサメ由来スクワランを用い、オリーブ由来スクワランとあわせ、「伸び」、「なじみやすさ」、「油性感」、「べとつき感」、「しっとり感」の5項目においてその使用感を5段階で比較した結果、シュガースクワラン®は、全ての項目でほかの2種と同様の使用感であることが確認されている。
新時代にふさわしい化粧品原料として認知が進む中、医薬部外品への配合が認められたことで、その用途が拡大。今後、スクワラン市場の中でもさらにシェアを伸ばしていきそうだ。