「第4回Tie2(タイツー)フォーラム」が2014年10月17日、都内で開催された。活性化することで血管を安定化させるタイツーは、バイオサイエンスの世界で注目されており、この日も多くの聴衆が集まった。
はじめに信州大学医学部メディカル・ヘルスイノベーション講座特任教授で日本リンパ学会理事長の大橋俊夫氏が「腸リンパの特性と医食農連携」の演題で登壇。腸管免疫と腸リンパに及ぼす食物の影響についてレクチャーした。
続いて大阪大学微生物病研究所情報伝達分野の高倉信幸氏が、血管の維持安定化におけるTie2の役割と血管病治療への応用のテーマで講演。タイツー活性化によるさまざまな疾患への治療効果を説明しながら、コスト面等を踏まえ、現時点ではタイツー活性化ができる天然物により、血管構造を維持する方法に注力する必要性を訴えた。
その後、丸善製薬の大戸信明氏、サントリーウエルネスの小南優氏、フジッコの難波文男氏、資生堂の加治屋健太郎氏が、Tie2活性化や血管などをテーマにそれぞれ講演。タイツーを活性化する天然物による知見を披露し、その可能性について見解を述べた。
またこの日、これまで4度行われた同フォーラムのひとつの形として、「Tie2・リンパ・血管研究会」の発足が発表された。同研究会では、各分野で活躍する臨床医、基礎研究者、企業の開発担当者など、さまざまな領域の研究者がTie2活性化」、「リンパ管・血管の安定化」をテーマのもと、研究開発、情報交換、共同研究計画の発案などを行う。