信州大学医学部(長野県松本市)の田中直樹教授は、2022年12月16日に開催された「信州機能性食品開発研究会」で、信州伊那産の赤松を原料として作られた“酸性活性炭”の肥満抑制作用を動物実験により確認したことを報告した。
同実験は炭プラスラボ株式会社(神奈川県横浜市)との共同研究で、マウスを[1]~[3]のグループに分け
[1] 通常食
[2] 高脂肪食
[3] 高脂肪食+“酸性活性炭”
をそれぞれ12週間、マウスに投与し体重等を比較した。
【 結 果 】
[2] 高脂肪食マウス ⇒⇒ [1] 通常食マウスに比べ、大幅に体重が増加
[3] 高脂肪食+“酸性活性炭”マウス ⇒⇒ [1] 通常食マウスとほぼ同じ体重
これにより“酸性活性炭”の高脂肪食による体重増加が完全に抑制されていることがわかる。
また、[3] 高脂肪食+“酸性活性炭”マウスの便中の胆汁酸、コレステロール、中性脂肪、脂肪酸の量が、高脂肪食投与時の約 2~4 倍に増加しており、酸性活性炭が食事中脂質の便への排せつを促進していると考えられる。
同実験に使用された炭プラスラボの独自素材“酸性活性炭”は、信州伊那産の赤松の活性炭を原料としているが、海洋深層水を用いて酸性に加工されている。よって優れた脂質の吸着性能を示すことが特徴として挙げられる。
この研究成果は科学誌 Frontiers in Nutrition に 2022年5月12日付で掲載されている。