~持続可能な化粧用品、こども達の未来を拓く~
東京都墨田区を拠点とする東京パフ株式会社は、1950年の創業以来、化粧品の製造・販売において一貫して高品質な製品を提供してきました。 SDGs(持続可能な開発目標)に沿った環境保護や省エネルギーを強化し、サステナブルな事業運営に目を向けている。
1.化粧用具の製造一筋、国内での事業展開
東京パフ株式会社は、パフやスポンジ、ブラシなどの化粧用具を国内外で展開している。創業者・鈴木久雄氏による手作りの技術から始まり、現在ではロレアル、LVMH(ルイ・ヴィトン)グループ、米・エスティローダーグループなど世界的なもの大手企業とも取引を行っており、国内150社以上とのパートナーシップを行っている。
東京パフ株式会社・東京本社(左)とパフ
2. 「廃棄するより再利用」、オンライン販売を活用したサステナブルな取り組み
同社は、新型コロナウイルス感染症による影響を受けつつも、2021年10月にSDGs対応を本格化。全従業員に対し、廃棄物削減や省エネルギーの重要性を説明するキックオフミーティングを実施。その後、2022年には千葉工場での遮熱対策が成功し、電力使用量を約10%削減するなど、確かな成果を挙げている。
千葉工場で行われた屋根の遮熱対策工事
また、製造過程で発生する生地の端切れを再利用したテスター用スポンジのオンライン販売も好評を博しており、コロナ禍においても売上を維持。
「廃棄するより再利用」と原反の端の部分から作られたテスター用スポンジ
3. エシカルな新ブランド「Sumire」の誕生
技術開発ではエシカルな製品開発を目指し、リサイクルポリエステル繊維を使用したパフを中心とした新ブランド「Sumire」を立ち上げる。このブランドは、環境に優しい素材を使うとともに、製品のデザイン性にも優れており、オンラインモールでの販売を中心に展開している。
リサイクルポリエステル繊維などから生まれた「sumire」ブランドのパフ
4. 唯一無二の技術を相談、ユニバーサルデザインの製品開発へ
~自動販売機事業も実現~
左からリボンが十字にセットされたパフの試作品と「ネコパフ」、男性向けの化粧用品
「誰一人取り残さない」という理念のもと、同社は高齢者や身体障害者にも使いやすいユニバーサルデザインを取り入れた製品開発を進めています。また、ネコ好きユーザーに向けた「ネコパフ」の販売や、世界初の化粧用具自動販売機の導入も実現し、多くの顧客から注目されている。
今後の展望
同社は、今後も廃棄物削減や過剰生産の抑制を徹底し、将来的には太陽光発電の導入も視野に入れ、エネルギーの自給自足を目指していく。また、ビジネスの共存を図り、持続可能な社会の実現に貢献していく。