2025年1月、株式会社エル・エスコーポレーションは、青魚由来の成分「セレノネイン」を含むセレン化合物が血管内皮細胞への酸化LDL(悪玉コレステロール)の吸着を抑制する特許を取得したと発表した。この研究は、動脈硬化の予防に向けた革新的な成果として注目を集めている。
発明の名称:セレン化合物有組成物
特許番号:第7598656号
■動脈硬化予防のカギ「セレノネイン」
日本では2023年度の死亡原因の第2位が心疾患、第4位が脳血管疾患であり、いずれも動脈硬化が引き金となっています。その要因の一つとされる酸化LDLコレステロールが血管内皮細胞に吸着し、血管の内壁にプラークを形成することが知られています。エル・エスコーポレーションの研究チームは、青魚に多く含まれるセレノネインに着目し、その抑制効果を実験で確認しました。
■実験結果が導いた特許取得
同社の試験では、セレノネインが酸化LDLの吸着を濃度依存的に抑制する効果を確認。この成果により、「セレン化合物有組成物」として特許(特許番号:第7598656号)が認められました。これにより、セレノネインを活用した幅広い製品開発が期待されています。
■今後の展望
特許取得を機に、同社では機能性表示食品やサプリメント、さらにはペットフード分野まで利用可能性を探求するとしている。同社の代表取締役 鈴木 真 は「セレノネインの研究を通じて健康寿命の延伸と超高齢化社会の課題解決に寄与したい」と意気込みを語っている。