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インフルエンザウイルス感染に対する還元型コエンザイムQ10の予防効果について

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株式会社カネカ(本社:大阪市、社長:菅原公一)は、富山大学大学院医学薬学研究部林利光教授(生薬学研究室)と共同で、還元型コエンザイムQ10(以下、還元型CoQ10)がA型インフルエンザウイルス感染に対して、強い予防効果があることを動物実験にて確認しました。

実験の方法は、予め還元型CoQ10を経口投与したマウス*に弱毒性のA型インフルエンザウイルス(H1N1亜型)を鼻から感染させ、効果の指標として気道及び肺の「ウイルス量」や「ウイルスに対する抗体の産生量」などを測定し、インフルエンザウイルスに対する有効性を評価しました。

*ウイルス感染の7日前から経口投与を始め、感染後3日目又は7日目まで投与を継続した。

その結果、「ウイルス量」については、還元型CoQ10を投与していないマウスと比較して、気道では19~24%、肺では49~52%に留まり、有意なウイルス増殖抑制効果が認められました(図参照)。

また「ウイルスに対する抗体の産生量」についても、抗ウイルス薬のオセルタミビル(商品名:タミフル)を投与したマウスとは異なり、ウイルスに対する抗体が十分産生されていることが認められました。更に乳酸菌と併用することにより、より一層効果が高まることも明らかになりました。

還元型CoQ10は直接的な抗ウイルス作用を示さないことから、今回の動物実験により、還元型CoQ10を投与することで生体の免疫機能が向上し、インフルエンザウイルス感染に対する予防効果が発揮されたと考えられます。

今般、インフルエンザウイルス感染に対する還元型CoQ10経口投与の有用性がはじめて示唆され、これらの結果を近く学会や論文で発表する予定です。

CoQ10には酸化型と還元型がありますが、体内では大部分が還元型として存在し、エネルギー産生賦活や抗酸化作用など、細胞が正常に機能するうえで必須の作用を発揮していると考えられます。

従来からの酸化型が機能を発揮するためには、体内で還元型に変換される必要がありますが、最近の研究では、体内での変換力は加齢や病気等によって低下することが分かってきています。

同社が世界に先駆けて開発した還元型CoQ10は、体内で変換の必要がなく、酸化型よりも幅広く優れた生理活性を発揮するとことが期待されています。

今後も、健康増進及びQOLの改善に貢献できる次世代型CoQ10として、還元型CoQ10の有用性に関する研究を進め、市場での更なる認知拡大を図ってまいります。

 

2010年12月01日 22:24

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