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三相乳化技術による界面活性剤フリー化粧品の肌荒れ改善作用を確認

株式会社東洋新薬(本社:福岡県福岡市、本部:佐賀県鳥栖市、代表取締役:服部利光)は、界面活性剤を必要としない三相乳化*技術によって製造された化粧品の、肌への刺激性が低いことに起因する肌荒れ改善作用を臨床試験により確認し、第63回日本皮膚科学会中部支部学術大会において発表いたしました。

■ 三相乳化*技術とは

「肌への刺激を減らしたい。」「より効果のある化粧品を使いたい。」「感触の良い化粧品を使いたい。」女性の多くは、それらのニーズを満たした化粧品を求める傾向にあります。そんな女性のニーズにお応えするために、東洋新薬では界面活性剤を必要としない三相乳化*技術を応用した同社独自の化粧品を開発しました。

三相乳化*技術では、界面活性剤を使用することなく、大量の油分配合が可能となり、肌への安全性に加え、今までにない感触で安定性の高い化粧品が製造可能です。さらに、大きな粒子も安定して配合することができ、一般的に両立が難しいと言われている、感触が良く、安定性に優れた化粧品が可能となります。

今回同社は、神奈川大学・三相乳化技術研究開発プロジェクト 田嶋教授、今井先生、福岡大学医学部皮膚科 中山教授との共同研究において、三相乳化*技術により製造された界面活性剤フリーの化粧品が肌への刺激が少ないことを臨床試験により確認し、第63回日本皮膚科学会中部支部学術大会(2012年10月13日(土)~14日(日)、大阪国際会議場)において発表いたしました。

(*三相乳化技術は、神奈川大学の特許技術です。特許第3855203 『乳化分散剤及びこれを用いた乳化分散方法並びに乳化物』)

■ 発表骨子

被験者(健常成人6名(28.0±5.7歳))の前腕部2箇所に人工的に肌荒れを起こした後に、片方には三相乳化*技術〔注①〕によって製造された化粧品(「三相乳化」化粧品)を、他方には界面活性剤で製造した化粧品(「界面活性剤」化粧品)を10日間連続で塗布させました。

試験化粧品の塗布開始前と、10日間塗布後に、被験部位の経皮水分蒸散量〔注②〕と角層水分量〔注③〕を測定し、塗布期間中の被験部位の変動(肌荒れの回復状態)を確認しました。

その結果、「三相乳化」化粧品を塗布した部分は、「界面活性剤」化粧品を塗布した部分と比較して、経皮水分蒸散量が有意に低下し(次ページのグラフをご参照ください)、また角層水分量の上昇もみられました。

以上の結果より、三相乳化*技術で製造した化粧品は、界面活性剤を用いた同種の化粧品より早い肌荒れの回復が確認され、この理由として肌への刺激が少ないことが示唆されました。

なお、試験期間中に被験部位に対する有害事象は認められず、安全であることが示唆されました。

〔注①〕三相乳化*技術

ナノ粒子の物理的な作用(ファンデルワールス力)によって乳化を行う新技術で、化粧品のみならず、食品、洗剤などのさまざまな分野で利用が期待されています。例えば化粧品製造に利用した場合、乳化剤として界面活性剤を使用する必要がないため、いわゆる[界面活性剤フリー]化粧品の製造が可能となります。

〔注②〕経皮水分蒸散量

皮膚のバリア機能の状態を示す指標の一つとなります。健常な皮膚が肌荒れを起こして皮膚のバリア機能もダメージを受けた場合、この数値が上昇します(蒸散する水分量が増大する)。肌荒れが回復するに従い、肌荒れ前の数値へと回復(減少)します。

〔注③〕角層水分量

皮膚の潤いを示す指標の一つとなります。肌荒れが起こって水分蒸散量が増加すると、皮膚の保持する水分量が減少して乾燥状態となり、この数値も低下します。肌荒れが回復するに従い、肌荒れ前の数値へと回復(増加)します。

東洋新薬は今後も三相乳化*技術を用いた独自性の高い化粧品を開発し、より一層の拡販に注力して参ります。

2012年10月15日 20:14

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