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ビフィズス菌B-3(ビースリー®)による抗メタボリックシンドローム効果を発表/森永乳業

森永乳業は、これまでビフィズス菌B-3(ビースリー®)を用いた動物試験によって、体重や体脂肪の蓄積を抑制し、血糖値や総コレステロール値を低下させる作用などを報告してきました。

今回は、東京医療保健大学下田妙子教授と共同で、中島内科クリニック(神奈川県横須賀市)にて診察を受けている糖尿病患者を中心に、BMIが高めの人に、ビフィズス菌B-3含有食品を摂取させ、体重や体脂肪、血液指標に及ぼす影響について検討しました。その結果、ビフィズス菌B-3摂取群において体脂肪量の減少などが認められました。この結果を、第67回日本栄養・食糧学会大会(2013年5月24~26日、名古屋大学にて開催)にて発表します。

■研究の背景と目的
メタボリックシンドロームは肥満と脂質異常症、高血糖、高血圧の症状を合併した状態で、心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化性疾患を引き起こす危険因子として考えられています。これまでの研究において、ビフィズス菌B-3(Bifidobacterium breve B-3)が、食事誘導性肥満モデルマウスを用いた試験において、体重や体脂肪の蓄積を抑制し、血糖値や総コレステロール値を低下させる作用などを報告してきました。今回、ヒトに対する効果を調べるために、ビフィズス菌B-3含有食品を用いたヒト試験を行い、検証しました。

■研究紹介
【方法】
ヒトの肥満度を表す指数であるBMI(Body Mass Index)が高めの男女52名(BMI24~30)に、4週間の経過観察の後、ビフィズス菌B-3(500億/日)を含む食品(B-3摂取群)、またはプラセボ食品(対照群)を12週間摂取させ、4週間ごとに体組成および血液検査を実施しました。

【結果】
B-3摂取群では、12週目において食品摂取前と比べ体重の有意な減少が認められましたが、対照群と比べて有意な違いは認められませんでした。体脂肪量については、B-3摂取群では食品摂取前と比較して有意な減少が認められ、12週目においては、対照群と比較しても有意な減少が認められました(図1)。

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 また、血液検査において、B-3摂取群では肝機能の悪化を示すマーカー(ALT、ALP、γ-GTP)の値が12週目で改善が見られ(図2)、そのうちALT、γ-GTPの変動については、被験者の体脂肪量の変動と正の相関が示されました。

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これらの結果から、ビフィズス菌B-3はBMIが高めの人の体脂肪量を減少させるとともに、肝機能の悪化を改善する働きがあることが示唆されました。また、作用機序解明のために行った細胞実験では、ビフィズス菌B-3生菌またはビフィズス菌B-3の培養上清が、腸管上皮細胞のバリア機能を回復させることが示唆されました。同社では、健常者を用いた試験を含め更なる効果の検証を進め、商品開発への応用を行っていく予定です。

※詳細は下記URLをご参照ください

◎森永乳業株式会社 2013年5月発表
https://news.e-expo.net/pdf/2013/05/20130508morinaga.pdf

2013年05月10日 19:43

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