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プレミアガセリ菌CP2305(乳酸菌)が有益な生体機能調節を引き出すことを確認/カルピス

カルピス株式会社発酵応用研究所は、カルピス社保有の乳酸菌Lactobacillus gasseri CP2305 株(以下、「プレミアガセリ菌 CP2305」)が、腸から脳への神経伝達を通じて中枢神経へ働きかけること(脳腸相関*)で、整腸効果や安眠効果などの有益な生体機能調節*作用を発現することを確認しました。 これらは、徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部ストレス制御医学分野 六反一仁教授との共同研究の成果で、第11回国際乳酸菌シンポジウム(2014 年 9 月 2 日)にて発表しました。

【背景・目的】
近年、日常生活でのストレスを抱える人口やうつ病の発症率は著しく増加しています。平成 25 年厚生労働省の国民生活基礎調査では、12 歳以上(入院者を除く)で日常生活での悩みやストレスを抱えている割合が、半数にのぼることがわかりました。また性・年代別に見ても、働き盛りの年代に限らず男女・すべての年代で悩みやストレスを抱えている状況が浮き彫りになっています。 カルピス社では、人々の心とからだの健康に役立つ商品・技術を提供することを目指し、腸内の微生物と人の生理機能に軸足を置いた研究を進めています。この研究の中で、「プレミアガセリ菌 CP2305」にリラックス効果や安眠効果、便秘・下痢の改善効果など有益な生体調節機能を発現することを確認しています。 それらの効果がどのようにしてもたらせられるかについては、“脳腸相関”の概念を用いて推定されてきましたが、正確な説明はなされてきませんでした。そこで「プレミアガセリ菌 CP2305」が脳腸相関にいかなる影響を与え、生体機能調整を通じて有益な作用を発現するかを検証しました。

【結果】
1. 「プレミアガセリ菌 CP2305」摂取による、便秘・下痢症の改善をもたらす体内変化
1)腸からの情報を脳に伝える腸迷走神経求心枝*活動の上昇を確認しました。
ストレス負荷時における腸機能を司る骨盤神経*活動の回復を確認しました。
2)炎症・水分移動に関わる遺伝子発現が大幅に減少することを確認しました。

2.「プレミアガセリ菌 CP2305」摂取によるストレス感受性の低下をもたらす体内変化
1)ストレス応答や自律神経活動に関わる脳内血流量を抑制することを確認しました。
2)急性期のストレス応答に関わる副腎交換神経活動を抑制することを確認しました。
HPA 軸*を通じて、副腎皮質より遊離するホルモン量を抑制することを確認しました。
3)睡眠や行動を支配する大脳後頭葉の血流量を抑制することを確認しました。

【結論】
「プレミアガセリ菌 CP2305」は、整腸効果や安眠効果などの有益な生体機能調節作用を発現しますが、それらの効果は、脳腸相関を介した作用であることが実証されました。これらの作用は「プレミアガセリ菌 CP2305」では生菌・殺菌ともほぼ同様に確認されており、「プレミアガセリ菌 CP2305」の菌体成分が有効性を示すことも確認できています。今回の研究は乳酸菌の新たな可能性を示す成果であり、今後、脳腸相関を介してさらに新しい機能を見出す可能性も示唆しています。カルピス社では、今後も乳酸菌を通じて健康に寄与する研究を積極的に進めていきます。

≪用語解説≫
*脳腸相関
腸と脳は自律神経系を通じて双方向の情報伝達を行いながら、生体機能の恒常性を保っており、この仕組みを脳腸相関と言う。腸管からのシグナル伝達により中枢神経系の機能が調節されることも徐々に明らかになっており、腸内細菌やプロバイオティクスは脳腸相関を通じて中枢神経系に影響を及ぼす因子として注目されはじめている。

*生体機能調節
薬剤や食事中の機能成分などが、体の構造や機能を変化させることで、体調を調節すること

※詳細は下記URLをご参照ください
◎ カルピス株式会社  2014年9月8日発表
http://www.calpis.co.jp/corporate/press/releaseC1434.pdf

◎ カルピス株式会社 オフィシャルサイト
http://www.calpis.co.jp/

2014年09月08日 18:51

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