カゴメ株式会社は、城西大学(金本郁男教授)との共同研究により、野菜ジュースを食前に飲むことで、メタボリックシンドローム(以下メタボ)の原因の一つである食後の血糖値の上昇が抑えられることを、ヒト試験で明らかにしました。また、野菜ジュースを食事中に飲んだ場合は、食後の血糖値が速やかに低下することを確認しました。
【参考】メタボをとりまく状況
医療費の高騰を受け、厚生労働省は2015年1月8日に自民党・厚生労働部会等合同会議において「医療保険制度改革骨子(メタボ改善による保険料減額制度などを含む)」を説明し、2015年の通常国会に提出する予定であることを発表しました。 メタボの予防・改善に対する関心はこれまで以上に高まることが予想されます。
■本研究の目的
野菜には血糖値の上昇を抑える成分が含まれています。そこで本研究では、食前、または食事中の野菜ジュースの飲用が、メタボの原因の一つである食後の血糖値の上昇に与える影響を明らかにすることを目的としました。
■方法と結果
健常な大学生に、野菜ジュースと白米を次の5パターンで摂取していただき、食後の血糖値の変化を調べました。
・野菜ジュース200mLを白米106g摂取前に摂取(15分前、30分前、60分前)
・野菜ジュース200mLを白米106gと同時に摂取
・白米150gのみを摂取
※全体の糖質量は50gに統一しました。
この結果、野菜ジュースを白米摂取前に飲むと、白米のみを摂取した場合に比べて食後の血糖値の上昇が低く抑えられ、特に白米摂取の30分前に野菜ジュースを飲んだ場合に最も高い効果が見られました。また、野菜ジュースと白米を同時に摂取した場合は、白米のみを摂取した場合に比べて、食後の血糖値が速やかに低下しました。
<まとめ>
◆野菜ジュースを食前に飲むことで、食後の血糖値の上昇が抑えられました。
特に、食事の30分前に飲むことで効果が高まることを確認しました。
野菜ジュースを食事中に飲んだ場合は、食後の血糖値が速やかに低下することがわかりました。
◆本研究結果は第18回日本病態栄養学会(2015年1月10日?11日)にて発表致します。
【城西大学薬学部医薬品安全性学教授 金本郁男先生のコメント】
野菜サラダにくらべると、市販の野菜ジュースの良さは、その手軽さです。朝起きがけに野菜ジュースをコップ1杯飲むだけで食後血糖が改善できるわけです。ただし、野菜ジュースの効果だけに期待して野菜ジュースを飲み過ぎるのではなく、食事全体のカロリーなどにも気を付けて、バランスの良い食事をすることが大切です。今後は、耐糖能異常のある人にも同様の効果があることを明らかにして参ります。
※詳細は下記URLをご参照ください。
◎カゴメ株式会社 2015年1月8日発表
http://www.kagome.co.jp/company/news/2015/01/002108.html
◎カゴメ株式会社 公式サイト
http://www.kagome.co.jp/company/