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健康保険組合向け「糖尿病重症化予防ソリューションのサービス開始」について/東芝

株式会社 東芝は、糖尿病が重症化する可能性が高いハイリスク者注1を抽出・分析し、その結果に基づく保健事業の立案、実行、効果検証までのPDCAサイクル全体を支援するサービスを健康保険組合向けに2月末日から開始します。
本サービスは東芝健康保険組合における実証成果に基づき、事業化したものです。

同社は保険者の健診データとレセプトデータを独自の手法により分析することで、糖尿病でありながら医療機関において十分な治療を受けていない、あるいは未受診であるハイリスク対象者を高精度で抽出する手法を開発しました。また、透析治療、インシュリン治療、投薬治療の治療ステージごとの状態の人数変動を確率として算出し、保健事業にかかる費用を算定する手法もあわせて作成しました。

さらに、開発した手法を適用し、東芝健康保険組合と共同で糖尿病ハイリスク対象者の抽出および受診推奨などの介入を行う実証を実施しました。その結果、高精度でハイリスク者を抽出することで介入の効率性が高まり、約90%の介入対象者が治療を開始するとともに健診値の改善が確認できました。注2

厚生労働省は、全ての健康保険組合に対し、健康診査(健診)やレセプトなどの健康医療データの分析、それに基づく加入者の健康保持増進のための事業計画である「データヘルス計画」の作成・実施を義務化しています。そこで同社は、「データヘルス計画」を作成する健康保険組合を支援するための新サービスを開発しました。

同社は、まず糖尿病ハイリスク者分析から保険者向け保健事業支援サービスに参入し対象疾病を拡大していくとともに、地域包括ケアも見据えた事業へと積極的に展開していきます。

注1 保険者の加入者のうち、健診データに異常値があり医療機関で受診、治療を受けるべきであるもののそれを行っておらず、かつ重症化する可能性が高い人のこと。
注2 東芝グループ内において実証を行った結果によるもの。

■新サービスの主な特長
1. 糖尿病治療ステージおよび受診の有無の評価を実現
レセプトに記載されている処方薬の薬効分類、処置の情報を解析することで、糖尿病の治療ステージを特定する技術を開発しました。これにより糖尿病の治療目的で受診が行われた時期、回数を正確に把握することが出来ます。

2. ハイリスク者を高い精度で抽出
健診データとレセプトデータを時系列に突き合わせたデータベースを構築し、上記1の解析技術を適用することで、健診でHbA1c値注3が確認された時期と糖尿病治療ステージとその受診状況を可視化する技術を開発しました。これによりいつ受診を開始したか、受診を中断したかなど状況が明らかになり、客観的かつ高い精度で抽出が行えます。

注3 ヘモグロビン エーワンシー。血液中の血糖状態を表す数値

3. 投資対効果の評価を実現
治療ステージと検査値を基に「受診中断」「投薬治療中」などといったステータスを定義し、加入者各人の年度ごとの変化を評価しました。これを母集団全体に展開し、経年で各ステータス間をどのような確率で遷移してきたのかを算出する技術を開発しました。本技術を利用することで受診勧奨のような介入行為がどのように影響して医療費の削減につながるのかを評価できます。

■本サービスに関するお問い合わせ先:
ヘルスケア社 ヘルスケア営業統括部
TEL:03(3457)3691

※詳細は下記URLをご参照ください。
◎株式会社 東芝 2015年2月16日発表
http://www.toshiba.co.jp/about/press/2015_02/pr_j1601.htm

◎株式会社 東芝
http://www.toshiba.co.jp/

2015年02月16日 16:17

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