ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業株式会社は、肌のうるおいに必要な成分は残す一方、メークはしっかり落とす「選択洗浄クレンジング技術」を開発しました。この技術は、従来のクレンジングでは困難だった“メーク落ちの良さ”と“肌のうるおいの保持”を両立でき、クレンジング化粧品の使用満足度を高めることが期待されます。この成果は、ポーラ・オルビスグループの株式会社ポーラから今秋発売される化粧品に活用される予定です。
◆開発の背景
近年、メーク品は、ウォータープルーフ機能が強化され落としにくくなっています。そのため、メークをすっきり落としたいという要望が寄せられ、メーク落とし効果の高いクレンジング製剤が発売されています。一方、メーク落とし効果の高いクレンジングは肌のうるおい成分も落としてしまうため、結果として肌がカサつくという新たな問題が発生することも分かってきました。ポーラ化成工業では、この問題を解決するため 肌のうるおい成分は残しながら、肌に不要なメークだけを選択的に落とすという 「選択洗浄クレンジング技術」の開発を目指しました。
◆選択洗浄クレンジング技術の開発
従来のクレンジング製剤では、メーク品の油分や顔料を溶かしだす上で相性のよい油剤を増やすことでメーク落とし効果を高めてきましたが、これらの油剤は肌のうるおい成分である角層細胞間脂質も一緒に落してしまいます。今回、ウォータープルーフ機能をもつメーク品には、被膜剤が多く含まれていることに着目し、被膜剤を優先して分散・溶解しやすい素材を用いることで、肌のうるおい成分は残しつつ、メーク落とし効果の高いクレンジング製剤を開発できると考えました。そのような機能を有する素材を探索した結果、「PPG-24グリセレス-24」を見出し、肌のうるおいに必要な成分は残しながら、メーク汚れだけを選択的に落とすという「選択洗浄クレンジング技術」の開発に成功しました。
◆選択洗浄クレンジング技術の効果従来製剤と比較し、新製剤は (1)メーク落とし効果が高く(図1・画像)、(2)クレンジング後の肌におけるコレステロール(角層細胞間脂質成分のひとつ)残量が多い(図2)、すなわち選択洗浄が実現されていることを確認しました。
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社ポーラ・オルビスホールディングス
コーポレートコミュニケーション室
Tel 03-3563-5540/Fax 03-3563-5543
※詳細は下記URLをご参照下さい
◎ポーラ化成工業株式会社 2015年5月20日発表
http://www.pola-rm.co.jp/pdf/release_20150520_cs.pdf?20150519
◎ポーラ化成工業株式会社 公式サイト
http://www.pola-rm.co.jp/