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水性保湿成分を豊富に配合の油中水(W/O)型ファンデーション製剤を開発/ポーラ化成工業

ポーラオルビスグループのポーラ化成工業株式会社は、みずみずしい感触の付与に重要な水性保湿成分を豊富に配合しながらも美しいメーク仕上がりを達成できる油中水※1(W/O)型ファンデーション製剤を開発しました。 この技術は乳化型ファンデーションに幅広く応用可能で、ポーラオルビスグループのオルビス株式会社から今秋発売される化粧品に活用される予定です。
※1 油中水: 油の中に水滴が分散している状態、「水中油」はその逆

■開発の背景
近年、メーク品にもスキンケア効果が求められるようになり、保湿効果が高く、みずみずしい感触を有するファンデーションが盛んに開発されています。ファンデーションには主に水中油(O/W)型製剤及び油中水(W/O)型製剤が存在します。O/W 型製剤では水溶性保湿成分を豊富に配合できるため、保湿効果が高く、みずみずしい感触を生み出すことが容易ですが、汗等で化粧崩れしやすいという課題が存在します。一方、化粧持ち、メーク仕上がりの美しさという点においては W/O 型製剤が好まれますが油分の割合が多くなるため重い感触になりやすく、さらに水溶性保湿成分の配合量を増やすと安定性及び粉体の分散性が低下するという課題がありました。

■新規 W/O 型ファンデーション製剤の開発 W/O 型製剤特有の美しいメーク仕上がりを維持しつつみずみずしい感触を実現する為には
i)水分を多量に配合しても乳化※2 状態を安定に保持できること
※2 乳化:相互に交じり合わない液体(水と油)をよく混ざり合った状態にすること

ii)上記i)の状態でも粉体の分散性を良好に維持できることが鍵となります。これらに対し、エラストマー型(高分子量)界面活性剤※3を選択的に油水界面に吸着させ、油水界面を厚くする技術を独自に開発し、W/O 製剤の安定性と粉体の分散性を確保することで、新製剤の創出に成功しました(図 1)。
※3 界面活性剤:分子の中に水となじみやすい部分と油となじみやすい部分を併せ持ち、水にも油にも溶けることで水溶性物質と油溶性物質を均一に混ぜ合わせる物質
■美しい仕上がりとみずみずしい感触を確認
新製剤のメーク仕上がりの美しさは走査型電子顕微鏡による化粧膜の観察で、感触のみずみずしさについては20 代~40 代男女 15 名を対象にした官能評価にて確認いたしました。その結果、新製剤は状来製剤に比較してなめらかで均一な、美しい仕上がりを示し(図 2)、またみずみずしさも明らかに向上していることが確認されました(図 3)。

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※詳細は下記URLをご参照下さい
◎ポーラ化成工業株式会社2015年7月16日発表
http://www.pola-rm.co.jp/pdf/release_20150716.pdf

◎ポーラ化成工業株式会社 公式サイト
http://www.pola-rm.co.jp/

2015年07月16日 18:15

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