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メラニンのため込みを防ぐ素材「ベニバナエキス」を発見/ポーラ化成工業

ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業株式会社は、表皮細胞のメラニンの“ため込み”を、ベニバナエキス(キク科ベニバナの花から抽出)が防ぐことを見出しました。表皮細胞にメラニンが過剰にため込まれるとシミに繋がる可能性があることから、ベニバナエキスはシミへの改善効果が期待されます。本成果はポーラ・オルビスグループのオルビス株式会社から今春発売されるスキンケア化粧品シリーズに活用されます。

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■開発の背景:表皮細胞によるメラニンの“ため込み”について■
肌色の決定、シミの発生には表皮細胞とメラニン産生細胞が関わることが知られています。表皮細胞には、メラニン産生細胞で作られたメラニンを取り込み自らの細胞内に“ため込む”性質があり、これがシミの原因となる可能性があります(図 1)。このメラニンの“ため込み”に関わる因子として、PAR2(Protease-Activated Receptor-2;参考資料)が報告されています。この PAR2 はタンパク質の一種で、メラニン産生細胞で作られたメラニンを表皮細胞へ送り届け“ため込む”性質を持ちます。シミのない肌では表皮細胞へのメラニンの“ため込み”はわずかですが、シミの部位では PAR2 の量が増え、過剰なメラニンが“ため込まれる”ため、シミとして見えることが知られています。従ってシミを改善するにはメラニン産生を低下させるだけでなく、メラニンが過剰に“ため込まれる”ことを防ぐことも重要になります。

■ベニバナエキスがメラニンため込み因子(PAR2)の量を減少、“ため込み”を防ぐ■
表皮細胞内の PAR2 量を減少させる素材を探索した結果、ベニバナエキスにその作用があることが明らかとなりました(図 2)。さらにメラニンの代わりに蛍光ビーズを表皮細胞に取り込ませる(=ため込ませる)実験において、PAR2 を意図的に増やした条件でも(シミの部位、日焼け部位を想定)、ベニバナエキスを添加することにより、メラニンを模した蛍光ビーズがため込まれなくなることが確認されました(図 3)。これらのことから、ベニバナエキスを配合した化粧料を使用することでメラニンのため込みを防ぐことができ、シミ改善への効果が期待されます。

【詳細は下記URLをご参照ください】
ポーラ化成工業株式会社 2016年2月2日発表
ポーラ化成工業株式会社  ホームページ

2016年02月09日 17:43

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