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「中鎖脂肪酸の新たな研究成果」を日本認知症ケア学会大会で発表/日清オイリオグループ

日清オイリオグループ株式会社は、2016年6月4日(土)~5日(日)に開催された第17回日本認知症ケア学会大会(於:神戸市)において、中鎖脂肪酸の新たな研究成果として、認知症の改善効果の測定と解析結果、および症状の具体的な改善内容に関する症例報告5件と、関連報告1件を発表しました。

【症例報告の概要】
次の5つの報告により、認知症者における中鎖脂肪酸の摂取は、客観的・定量的なデータによって、認知機能の改善に有効である可能性が示唆されました。また、日常観察をした結果、表情などの変化や積極性の改善、精神的な落ち着きを取り戻すなど、周辺症状への具体的な改善が見られました。

(1)若年性認知症者向けデイサービスに通う4名の改善症例
中鎖脂肪酸を毎日18g摂取し、3ヵ月後にタッチパネル式の認知機能テストを行ったところ、認知機能の改善傾向が見られました。また、日常生活では表情が明るくなるなどの改善が見られました。(詳細は別紙参照)

(2)週3回デイサービスに通う3名の改善症例
施設で提供する昼食に3ヵ月間、20gの中鎖脂肪酸を加えて提供したところ、認知症診断テストの結果において、計算や記憶に関する機能に改善が見られました。また、1名の若年性認知症の方は、精神的な落ち着きや表情の豊かさなどの改善が見られました。(詳細は別紙参照)

(3)特別養護老人ホームへ入居する認知症者の改善症例
20gの中鎖脂肪酸を4~5週間にわたって摂取してもらい、観察式の評価スケールで症状の変化を評価したところ、会話や記憶面などに改善したデータが得られ、うち1名は自身の名前が書けるようになりました。また、別の入居者5名に4gの中鎖脂肪酸を3ヵ月間摂取してもらったところ、栄養状態の改善が認められました。さらに別の13名には、中鎖脂肪酸20gを5ヵ月にわたり摂取の結果、4名に症状の改善傾向が見られました。(詳細は別紙参照)

(4)若年性認知症者向けデイサービスに通う50代女性の表情変化の測定
1日あたり約20gの中鎖脂肪酸を摂取してもらい、画像解析技術を利用した表情分析方法を用いて笑顔の頻度を数値化するという同社独自の分析方法で変化を分析したところ、中鎖脂肪酸を摂取している期間では、笑顔の出現率が約1割増加しました。また、周囲への関心の回復や睡眠障害の改善など、クォリティー・オブ・ライフ(QOL)の向上につながる周辺症状の改善が見られました。(詳細は別紙参照)

(5)薬局からの中鎖脂肪酸油の提供による改善症例
薬局へ訪れ、物忘れが激しいと訴えた本人や、周辺症状が激しいと訴えた家族など11名の方に中鎖脂肪酸油を提供したところ、いずれも既往症への薬を使用しながらの摂取でしたが、5名から症状改善の報告がありました(他6名は未摂取・観察中・不明)。(詳細は別紙参照)

<今後の方針>
認知症に関わる中鎖脂肪酸の健康機能については、引き続き症例を積み上げてその信頼性を高め、また、外部機関とも協働し、比較対照研究によりその有効性を明確にする臨床研究を進めていきたいと考えています。

【関連報告の概要】
(1)表情変化を数値化することによるQOL向上への客観的評価方法の検討
参加型の「狂言教室」における笑顔の出現頻度について、画像解析技術を利用した同社独自の表情分析方法を用いて、認知症者の表情変化を評価しました。その結果、表情変化を数値化することはQOL向上への取り組み効果を客観的にデータ化できる技術として有用であることがわかりました。

<今後の方針>
この技術は、認知症者と介護者との意思疎通の支援およびケアの質向上、ならびに認知症者のQOL向上に向けた取り組みをサポートする技術と考えています。今後もさらなる検討を進めていきます。

【詳細は下記URLをご参照下さい】
日清オイリオグループ株式会社 2016年6月28日発表
別紙
日清オイリオグループ株式会社 公式サイト

[ 特 集 ] 機能性表示食品制度[機能性表示対応素材] 《更新随時》

2016年06月29日 10:27

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