ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社と株式会社 明治は、「明治北海道十勝濃厚マイルドヨーグルト」に使用している十勝産生乳から見出した同社独自の「TM96乳酸菌」が、乳由来のミルクの味わいとすっきりとした後味を持つ乳酸菌であることを確認しました。
この研究成果は、2019年7月12日から13日にかけて岐阜で開催された「日本乳酸菌学会2019年度大会」にて発表しました。
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◎ 内容
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■演題:
国産生乳から分離したLactobacillus delbrueckiiとStreptococcus thermophilusを用いた発酵乳のメタボローム解析※1
■概要:
同社では、これまでヨーグルトなどの発酵乳製品に利用可能な乳酸菌を多数分離・収集しており、生乳由来の乳酸菌の理解を深め、より良い製品の開発に役立ててきました。
同社の基幹商品である「明治ブルガリアヨーグルト」は、ブルガリア国由来のブルガリア菌「Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus 2038((1))」とサーモフィラス菌「Streptococcus thermophilus 1131((2))」を組み合わせた「LB81乳酸菌」を用いて製造しています。
一方、今年3月に発売した「明治北海道十勝濃厚マイルドヨーグルト」は、十勝産の生乳から同社が独自に見出した乳酸菌である、デルブリュッキ菌「L. delbrueckii OLL204989((3))」とサーモフィラス菌「S. thermophilus OLS4496((4))」を組み合わせた「TM96乳酸菌」を用いて製造しています。
今般、ブルガリア国由来、および十勝産生乳由来の乳酸菌を用いて、4通りの組み合わせで調製した発酵乳((1)×(2):LB81乳酸菌、(3)×(4):TM96乳酸菌、(1)×(4)、(3)×(2))に含まれる代謝産物のメタボローム解析と官能評価による発酵乳風味を比較しました。
その結果、乳酸菌の組み合わせが、発酵乳に含まれる代謝産物や風味に大きな影響を与えることが明らかになりました。特に風味については図に示す通り、「LB81乳酸菌」による発酵乳(図中LB81と表記)では、爽やかな発酵香気と酸味が共存したヨーグルトらしい風味となり、十勝産生乳由来の「TM96乳酸菌」による発酵乳(図中TM96と表記)では、酸味がマイルドなため、乳の風味(ミルク感、甘味、乳のコク・濃厚感)とヨーグルト感が共存した風味特長を有することが分かりました。
「明治北海道十勝濃厚マイルドヨーグルト」の風味特長である、乳由来のミルクのおいしさとすっきりとした後味を両立した味わいは、良質な十勝産生乳と、十勝産生乳から分離した新たな「TM96乳酸菌」を使用することにより、実現できたことがわかりました。
※1:メタボローム解析とは
対象に含まれる代謝産物を網羅的に解析する手法です。網羅的に成分を分析することで、素材の新たな成分の探索や長期保存における成分変化、微生物においては発酵条件を確立することなどにも活用されます。
【 詳細は下記URLをご参照ください 】
・株式会社 明治 2019年7月16日発表
・株式会社 明治 公式サイト