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バタフライピー由来の⻘⾊素「テルナチン」を⽤いた機能性表示⾷品「ブルーウェルネスG」とその安全性に関する研究成果/日本アドバンストアグリ株式会社

日本アドバンストアグリ株式会社は、バタフライピーから抽出された独自の青色素、テルナチンを鍵として、機能性食品「ブルーウェルネスG」の開発に成功しました。この取り組みは、2016年から始まった一連の研究活動の集大成であり、テルナチンが持つ健康増進の可能性と安全性を消費者庁の機能性表示食品の認定を通じて証明しました。長浜バイオ大学との密接な協力のもと、国際的な安全基準を満たす製品を創出し、消費者に向けて新しい健康とウェルネスの選択肢を提供します。

・「ブルーウェルネスG」バタフライピー由来アントシアニン(テルナチン)を⽤いた機能性表示⾷品

消費者庁は、同社が申請したバタフライピー独⾃の⻘⾊素「テルナチン」を関与成分とする機能性表示⾷品「ブルーウェルネスG」の届出を受理しました。

2016年から始まった研究活動であり、「テルナチン」が持つ健康増進の可能性と安全性を消費者庁の機能性表⽰⾷品の届出受理を通じて証明しました。⻑浜バイオ⼤学との密接な協⼒のもと、国際的な安全基準を満たす製品を創出し、消費者に向けて「美容と健康」の選択肢を提供していきます。

 

・機能性表示食品「ブルーウェルネスG」

同社は、2016年よりバタフライピーに関する研究を進めてきました。自然が生み出した機能性素材バタフライピーの青色素「テルナチン」の研究開発を重ね、その成果として、「テルナチン」を関与成分とする機能性表示食品「ブルーウェルネスG」(食後の血中中性脂肪の上昇をおだやかにする)が消費者庁により機能性表示食品として届出受理されました。

この成果は、長浜バイオ大学との産学連携プロジェクトによる「テルナチン」の定性・定量分析研究によるものです。この届出受理を契機に、新たな機能性表示食品の申請やブランド化を目指した新製品の開発に向けて、さらなる研究開発を進めていく所存です。

・機能性表示食品について

機能性表示食品とは、体脂肪を減らす働きをしたり、食後の血糖値の上昇を抑えたりといった体に良い機能や安全性が、事業者の責任において、科学的根拠に基づき確認されている食品となり、消費者庁に届出受理が必要となります。

2024年3月21日、消費者庁は、同社が届け出た関与成分「テルナチン」を用いた機能性表示食品「ブルーウェルネスG」(食後の血中中性脂肪の上昇をおだやかにする)を受理しました。これは、バタフライピー由来の青色素「テルナチン」が持つ特有の機能性に基づくものであり、長浜バイオ大学との産学連携による「テルナチン」の定性・定量分析研究の成果です。当社は、この研究成果を基に、今後「テルナチン」を用いた新たな機能性表示の届出さらには機能性表示食品の開発を進めてまいります。

・バタフライピーのアントシアニンについての見解

バタフライピーの花弁には、水溶性成分としてバタフライピー特有のアントシアニンである「テルナチンA類、B類、C類、D類」に加えてブルーベリーなどに含まれるシアニジンやデルフィニジンなどのアントシアニン類の類縁体や配糖体、さらにルチン、ケンフェロール配糖体、ケルセチン配糖体などのフラボノイド、また非フラボノイドとしてエラグ酸、脂溶性成分としてパルミチン酸、ステアリン酸、ペトロセリン酸、リノレン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、フィタン酸などの脂肪酸、カンプエステロール、スティグマステロール、β-シトステロール、シトステロールなどの植物ステロール、α-トコフェロール、γ-トコフェロールなどのトコールが含有されていることが確認されています。

尚、「テルナチン」に関しては主に高速液体クロマトグラフィー(HPLC)と質量分析計を用いて分離、同定されます。水溶性成分に関しては、そのほとんどが、「テルナチン類縁体」を含むアントシアニンであることが解っています。

インターネット上で見られるバタフライピーのアントシアニン含有量が他の植物や食品よりも豊富であるとの主張には、以下のような問題点があります:

1.*分析方法の多様性:アントシアニンの分析には複数の方法が存在し、同一の検体であっても使用する分析方法によって得られる結果が異なります。しかし、多くの情報源では具体的な分析方法についての言及がありません。

2.*アントシアニン類縁体の多様性:アントシアニンの基本骨格であるアグリコン(アントシアニジン)は、ペラルゴニジン、シアニジン、デルフィニジンなど複数存在し、これらに糖や有機酸が結合することでさらに多くのアントシアニン類縁体が形成されます。しかし、どのアントシアニン類縁体について言及しているのかが明確ではありません。

3.*参照文献の不明瞭さ:比較対象となる植物や食品のアントシアニン含有量に関する参考文献や出典が記載されていないため、情報の信頼性を確認することが困難です。

4.*表示単位の不明確さ:アントシアニン含有量が示される際の単位重量が生鮮重量なのか乾燥重量なのかが明記されていないため、正確な比較が不可能です。

 

これらの条件が明確にされ、統一された情報提供がなされない限り、 バタフライピーのアントシアニン含有量が他の植物や食品に比べて”~倍豊富である”という情報は信頼できないと考えています。

同社では、バタフライピーに関するさらなる研究を進め、科学的根拠に基づいた正確な情報を今後もリリースしてまいります。

・バタフライピーの安全性について

<日本>

東洋インキ製造株式会社が製造したバタフライピー花弁を水抽出物あるいはエタノール抽出物は、変異原性試験、急性毒性試験、28日反復投与毒性試験、皮膚感作性試験、皮膚一次刺激性試験、眼一次刺激性試験いずれについても安全性が確認されており、これら結果を受けて「チョウマメ Clitoria ternatea 花」が2006年12月に厚生労働省「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)」に新規追加されています1)。

1) 磯部 哲宏. チョウマメ花エキスの紹介. 別冊フードケミカル. 2008;10:152-155.

ツジコー株式会社は、バタフライピー殺菌パウダーを利用したマウスによる毒性試験及びAmes試験を行い、滋賀県草津保健所経由で厚生労働省に安全性データを開示して、2017年10月に一般飲食物添加物として、認可を受けています。食品表示は、表示方法により食品又は添加物として可能となっています。また、2022, 2023年に消費者庁の機能性表示制度に基づき、ヒト試験による過剰摂取試験1)及び長期摂取試験2)を行い、安全であることを確認しています。

1) 試験食品の過剰摂取による安全性確認試験 2022年8月15日(非公開)

2) 試験食品の長期摂取による安全性確認試験 2023年4月14日(非公開)

<タイ>

保健省(Ministry of Public Health)の食品医薬品局(Food and Drug Administration)の食品部(Food Division)が公開している、ハーブティーの原材料として使用される植物および植物部位に関するポジティブリストにバタフライピー花弁が収載されており、摂取量の制限や摂取の条件は特に設定されていません1) 。また、食品医薬品局の登録製品データベースで「Butterfly pea」あるいは「อัญชัน」(バタフライピーのタイ語名)で検索すると、それぞれ1,667件および923件(重複、販売停止中を含む)の食品製品が紹介されています2) 。バタフライピー花弁はタイでは100年以上の食経験があることから安全であると認知されています。当社の現地調査でも健康被害の報告は見受けられませんでした。

1) https://food.fda.moph.go.th/media.php?id=509438370968117248&name=P426.PDF

(2023年12月5日最終閲覧)

2) https://en.fda.moph.go.th/?cate=DATA_ALL&type=&fi=1&ww

(2024年3月22日最終閲覧)

<アメリカ>

バタフライピー花弁の水抽出エキスは2021年9月に食品添加物として保健福祉省(Department of Health and Human Services)の食品医薬品局(FDA)のリストに登録され ています。 推定摂取量や毒性試験の結果に基づき、 飲料、菓子類、乳製品など幅広い食品に対して 食品添加物として使用する範囲で安全であるとFDAによって結論づけられています。このエキスは多くとも 2 %のアントシアニンを含むとされ、摂取量の制限はありません。

https://www.accessdata.fda.gov/scripts/cdrh/cfdocs/cfcfr/CFRSearch.cfm?fr=73.69 (2023年12月5日最終閲覧)

・誤った禁忌情報

<妊娠中の方>

妊娠中の方はバタフライピーの摂取を控えるように推奨する情報が一般に見受けられます。アフリカの中部、コンゴ共和国の北部および中央アフリカ共和国の南西部の地域で、女性が出産時に子宮収縮を強める効果を期待してOldenlandia affinisという植物の煎じ液が摂取されており、その活性成分はシクロチド(環状ペプチド)であるkalata B1であることがわかっています1)2)。バタフライピーの花弁からは、kalata B1の検出はありませんが、他のシクロチドの検出が確認されています3)4)。しかしながら、バタフライピーの花弁中のシクロチドの定量データや、ヒトが摂取した場合の臨床試験の報告は存在しないため、妊娠中の方の摂取に関するこのような懸念を裏付ける科学的根拠は見当たりません。バタフライピーの生産地、消費地であるインドや東南アジアでもそのような目的では使用されておりません5)。バタフライピーの花弁に含まれるシクロチドについて、当社がおこなったシクロチド水溶液を検体とした細胞毒性試験では、毒性は確認されませんでした6)。

しかし、妊娠中の⼥性がハーブを摂取する際には⼀般的に注意が促されています。国⽴健康・栄養研究所の「健康⾷品」に関するガイドラインでは、妊娠中の⼥性は特定のハーブの摂取を避けるよう勧めています。バタフライピーは、「妊娠中に摂取することを避けるべき、あるいは慎重に利用すべきハーブ素材」のリスト には含まれていませんが、妊娠中の⽅はハーブ製品を摂取する際には細⼼の注意を払うこと、また医師の助⾔を求めることが推奨されます。

1) Gran L. On the effect of a polypeptide isolated from ‘Kalata-Kalata’ (Oldenlandia affinis DC) on the oestrogen dominated uterus. Acta Pharmacologica et Toxicologica. 1973;33:400–408.

2) Gran L, Sandberg F, Sletten K. Oldenlandia affinis (R&S) DC. A plant containing uteroactive peptides used in African traditional medicine. Journal of Ethnopharmacology, 2000;70:197–203.

3) Nguyen G, Kien T, Zhang S, Nguyen NTK, Nguyen PQT, Chiu MS, Hardjojo A, Tam JP. Discovery and characterization of novel cyclotides originated from chimeric precursors consisting of albumin-1 chain a and cyclotide domains in the Fabaceae family. Journal of Biological Chemistry. 2011;286:24275–24287.

4) Poth AG, Colgrave ML, Lyons RE, Daly NL, Craik DJ. Discovery of an unusual biosynthetic origin for circular proteins in legumes. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America. 2011;108:10127–10132.

5) Mukherjee PK, Kumar V, Kumar NS, Heinrich M. The Ayurvedic medicine Clitoria ternatea—From traditional use to scientific assessment. Journal of Ethnopharmacology, 2008;120:291–301

6) シクロチド水溶液を検体とした培養細胞を用いる細胞毒性試験 2024-3-19(非公開)

<生理中の方>

生理中の方はバタフライピーの摂取を控えるように推奨する情報が一般に見受けられますが、ヒトでのこれら影響を裏付ける科学的根拠はありません。バタフライピーの特許文献1)の中でウサギの血液を用いた試験において血小板凝集を抑制した結果が得られており、「血小板が凝集しにくい」=「出血しやすい」と連想されたため、これが生理中の方の摂取が推奨されない理由であると考えられます。しかしながら、こちらについてもバタフライピーを経口摂取した場合に血小板の凝集が抑制される、あるいは出血が亢進するというデータは動物試験もヒト臨床試験も存在しません。一方で、in vitro試験では溶血を抑える、赤血球の損傷を防ぐ効果が示唆されている2)3)ため、貧血に効くのではないかということが期待されます。

1) 【発明の名称】アントシアニン及びその塩. 株式会社堀内伊太郎商店. 特開平3-14596.

2) Phrueksanan, W, Yibchok-anun S, Adisakwattana S. Protection of Clitoria ternatea flower petal extract against free radical-induced hemolysis and oxidative damage in canine erythrocytes. Res. Vet. Sci. 2014;97:357–363.

3) Escher GB, Marques MB, do Carmo MAV, Azevedo L, Furtado MM, Sant’Ana AS. Clitoria ternatea L. Petal bioactive compounds display antioxidant, antihemolytic and antihypertensive effects, inhibit αamylase and α-glucosidase activities and reduce human LDL cholesterol and DNA induced oxidation. Food Res. Int. (2020b) 128;108763.

これらの国別の取り組みと認証を通じて、バタフライピーおよびその成分が国際的に安全であると認識されていることが示されています。当社は、これらの情報を基に、さらにバタフライピーが安全安心な食品原料として利用できますように努めてまいります。

日本アドバンストアグリ株式会社 2024年4月11日 発表
日本アドバンストアグリ株式会社 公式HP

2024年04月11日 18:03

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