江崎グリコ株式会社の生産子会社、グリコマニュファクチャリングジャパン株式会社は岐阜工場の敷地内に粉ミルクの新工場を稼働、このほど出荷を開始しました。乳幼児用粉ミルク「アイクレオ」ブランドを生産する拠点として、最新設備により、高品質な商品を提供します。省エネルギー化や再生可能エネルギーの導入を進め、環境負荷の低減を目指します。
新工場の特徴は、以下の通りです。
1.粉にやさしい輸送方式を導入し、粉ミルクを高品質化 溶けやすさを向上
・スプレードライヤーで乾燥・造粒した粉ミルクを、重力を利用して、コンテナ状の輸送容器(※)に充填することで、配管を通じて空気で送り込む従来の輸送方法と比較して、粉ミルクが振動や衝撃を受けず溶けやすい形状を保ち、安定した品質を保つことができます。また、缶に粉ミルクを詰める際にも重力を利用するため、同様に品質を損なうことなく包装することが可能です。
(※)コンテナ状の輸送容器…粉ミルクを保管する貯蔵容器
・最新設備で生産することにより、粉ミルクをお湯に溶かす際にダマになりにくく、溶けやすさを高めました。
2.DXの推進による品質の安定化・生産効率の向上
・デジタルコネクトの導入
新工場は生産設備や倉庫・搬送設備などをネットワーク上で一元管理します。これにより、IoT 技術を活用して、生産ラインの進捗状況や機器の状態をリアルタイムで把握・監視することができます。各種センサーを通じてデータを収集し、品質の安定化に活用します。
・生産設備の自働化による生産効率の向上
原料受け入れにおける自動開封機や、包装資材の無人搬送ロボットなど、一部工程において自動化設備を導入し、作業者の重筋作業を無くすとともに、生産効率の向上を図ります。
3.環境負荷の低減・省エネルギー化や再生可能エネルギーの活用
・工場の室内排熱の二次利用
工場内の室内排熱を、施設内で二次利用することにより、空調の負荷を低減し、エネルギーの無駄を削減します。
・プラスチック使用量の削減
容器包装材料の見直しにより、プラスチックの使用量を削減します。
・太陽光発電
太陽光発電システムを設置し、工場のエネルギー消費の一部を再生可能エネルギーで賄います。また、再生可能エネルギー由来の電力を100%調達し、新工場での電力使用による二酸化炭素の発生をゼロにします。
・燃料電池フォークリフトの使用
水素を燃料とする燃料電池フォークリフトを導入することで、工場内での二酸化炭素の排出削減を進めています。
<新工場の概要>
名称 | グリコマニュファクチャリングジャパン岐阜工場 第二工場 |
所在地 | 岐阜県安八郡安八町南條1302-1 |
敷地面積 | 9,871平方メートル |
建築面積 | 4,607平方メートル(地上 6 階建て) |
延床面積 | 6,762平方メートル |
稼働開始 | 2024年4月 |
主な生産品目 | 乳幼児用粉ミルク「アイクレオ」 |