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サプリメントの有効性、安全性に関する評価実施など求める要望書を厚労副大臣に提出

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(社)日本通信販売協会(事務局・東京都中央区、上原征彦会長)は2010年4月13日、厚生労働省にサプリメントの有効性、安全性に関する評価の実施などを求める要望書を提出した。同協会次期会長就任が内定している宮島和美副会長が訪問した。

要望の主旨は「今後、サプリメントが健康の保持・増進効果や生活習慣病の予防・改善に資するものであることを科学的に検証し、その結果を踏まえ、新たな表示制度を導入いただきたい」というもの。現在、厚労省では統合医療のプロジェクトチームが発足し、漢方薬などの有効性・安全性を検証する取り組みを始める予定となっている。そうした流れを受け、サプリメントの有効活用へ向けた制度導入の後押しを求めた形だ。

席上、宮島副会長はサプリメントの市場規模は1兆円を超えており、その内、協会会員社の売り上げは3000億円に迫るなど非常に大きな市場として確立、定着していることを述べ、業界に対して理解を求めた。これに対し、長浜副大臣は政府としても統合医療の問題について取り組んでいくことや、サプリメントについても予防医療の立場から、健康づくりに役立ち、健康維持のために必要なものであることの認識を示し、業界として評価されるように自主努力をしてほしいと表明した。

長浜副大臣と宮島副会長との会談での主なやり取りは以下の通り。

<会談での主なやり取り>

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宮島副会長 今回、厚生労働省で統合医療のプロジェクトチームが発足したと聞いている。この取り組みの中で、是非サプリメントの健康保持・増進効果、生活習慣病の予防・改善効果を科学的に検証いただきたい。検証の内容は、業界にとって、すべてが好ましい結果とならない可能性もあるが、科学的な評価が必要。是非とも実現いただきたい。

長浜副大臣 厚生労働省は、従来は許認可権限を持つ規制官庁としての立場を重視してきたが、今後は統合医療の問題について、西洋、東洋の漢方も含めて産業としての医療ということも考えていく。長妻大臣も柔軟に考えている。サプリメントの業界としては、リーダーが率先して行動し、世の中からどう評価されるかが重要であるから、自らが一層努力してほしい。

宮島副会長 協会としては、「サプリメントの取り扱いに関するガイドライン」をすでに制定しており、今後さらに業界として普及に努力し、やるべきことをしっかりとやっていく。

長浜副大臣 厚労省としては予防医療をどうカバーしていくかが問題であると考えており、現在は予防については健保で担保されていないので、サプリメントは健康づくりに役立つ可能性のある業界だと思っている。

宮島副会長 サプリメントは食品であることを十分認識した上で、事業展開していく。そうした中で、現在の規制において行政処分などを受けた場合は、会員に対する処分も行っている。

長浜副大臣 協会のJADMAマークはよく見かける。業界にだいぶ定着しているようだ。入会の審査についてはどうしているのか。

宮島副会長 倫理委員会において相当厳正に行っており、入会申請があっても問題があるものについては保留し、広告などの訂正をさせたうえで承認している。

長浜副大臣 信頼を得るのには、長い時間がかかるが、信用を失うのは一瞬である。ぜひ協会は今後もしっかりやっていただきたい。

宮島副会長 本日はお時間を頂戴し、心より感謝申し上げます。

2010年04月16日 18:11