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代謝を亢進するアミノ酸「ALA」のすごさとは

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「ALAサイエンスフォーラム」は2011年6月1日、都内で第三回マスコミセミナー「注目のアミノ酸ALA 健康機能最新研究報告 ~節電、震災ストレス… 今夏ならではの健康トラブルとALAの代謝亢進作用がもたらす可能性~」を開催した。

最初に70万部のベストセラー「体温を上げると健康になる」シリーズの著者でニューヨーク州医師の斉藤真嗣氏が「ALAの正体」と題し、講演。ALA(5-アミノレブリン酸)が「ミトコンドリアの機能を強化させる物質。つまり、全細胞に働きかける物質」であるとした上で、そのことにより、代謝機能が向上し、アンチエイジングやメタボリックシンドロームなどに有効であるとした。

続いて京都府立大学大学院教授の木戸康博氏が「最新研究報告 ~ALAの代謝亢進作用~」と題し、先ごろ学会発表したばかりのALAの最新知見を報告した。すでにラットではALAの摂取により代謝の亢進が示唆されていたが、ヒトで行った実験でも酸素消費量の増加や安静時エネルギー消費量、体温上昇が認められ、エネルギー代謝の亢進が示唆されたという。

最後は2人によるトークセッションが行われ、ALAの可能性などについて意見が交わされた。日本人の代謝が昔に比べ低下していることについて斉藤氏は「かつては20代の女性でも子供を背負って畑仕事をしていたが、いまは便利な環境に慣れてしまっている。節電に迫られるこの夏は、そうしたライフスタイルについて考えるいい機会と前向きに捉えればいいのではないか」と提言。ALAの摂取とあわせ、そうしたことが、ミトコンドリアの機能強化につながるとした。

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木戸氏は、ALAの摂取の仕方についてアドバイス。「食品では酒粕、焼酎の粕に含まれます。ワインにも入っています。ただし、食品で必要量を摂取するのは困難。摂取するタイミングは血中濃度が摂取1時間後にピークを迎えることからしても食事と同じが好ましい。運動する場合は直後がいい。また、ビタミンB群と同時に摂ると効果的です」と話した。

ALAは36億年前の原始の地球に生まれ、生命の誕生に関与したといわれるアミノ酸。生命活動を活性化させるはたらきがあることから“生命の根源物質”とも呼ばれる。たんぱく質の元になる原材料でなく、血液(のヘモグロビン)や葉緑素(クロロフィル)の原材料となる唯一無二の物質であり、環境・植物領域、さらに健康美容、育毛などヘルスケア領域での応用研究などが活発に進められている。

2011年06月01日 20:31