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2010年国内化粧品市場の調査結果を発表/富士経済

富士経済は、2011年1月から5月にかけて、2010年国内化粧品市場について調査した。それによると、スキンケア(9品目)は、前年比横ばいの9724億円、へアケア・ヘアメーク(6品目)は前年比0・4%増の4798億円、メークアップ(10品目)は前年比1・8%減の4695億円となっている。

スキンケアのうち、美容液は前年比0・1%増の1926億円、モイスチャーは5・9%増の1115億円、スポットケアは2・0%増の250億円だった。

2010年のスキンケア市場は、ベーシックケアの洗顔料や化粧水、乳液が実績を落としたが、消費者のスペシャルケアに対する意識は依然として高く、節約疲れやプチ贅沢といった消費行動からスペシャルケアの美容液やスポットケア、パック等が実績を伸ばし、横ばい(前年の9721億円から3億円増)となった。

ベーシックケアではモイスチャーの多機能アイテムが引き続き好調だったが、店頭価格1000円程度の新ブランドが相次いで投入されたことから単価下落が進み、実績を落とした。メーカー別に見ると、ブランドの集約を進め、基幹のカウンセリングブランドでノープリントプライスを採用している制度品メーカーは苦戦が続いた。一方、通販を主力チャネルに洗顔料やマルチパーパスゲルなどを販売する悠香や新日本製薬、富士フイルム ヘルスケアラボラトリーの躍進が目立った。

へアケア・ヘアメークのうち、シャンプーは0・6%減の1422億円、ヘアトリートメントは0・9%増の859億円、ヘアカラーは3・7%増の1295億円だった。

2010年のヘアケア・ヘアメーク市場は3年ぶりのプラス成長となった。ヘアサロンへの来店率低下にも徐々に歯止めがかかり業務用がプラスに転じたこと、ヘアトリートメントが引き続き好調だったこと、ヘアカラーが家庭用で泡タイプやトリートメントカラーなど簡便な商品が増え好調だったことなどが要因だ。

メークアップのうち、ファンデーションは前年比0・8%減の2220億円、メークアップベースは2・1%減の230億円、アイライナーは2・1%減の92億円だった。

2010年のメークアップ市場は、ベースメークでBBクリームや制度品メーカーによるミネラルファンデーションのヒット、チークカラーの需要拡大など好材料はあったものの、全体として高機能化が進むセルフブランドへのシフトが続くことで単価が下落し、プレステージブランドでは主力チャネルとなる百貨店の実績が回復せず、市場が縮小した。