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ケールの健康効果を検証~ダニ・ハウスダストによる効果の確認~/キューサイ

キューサイ株式会社は、スーパーフードとしても注目されているケールの健康効果の研究として、ダニ・ハウスダストによる目と鼻の状態に対する効果を検証し、ケールの摂取が日常生活におけるダニやハウスダストによる目および鼻の不快感(通年性アレルギー)の状態を軽減することを確認しました。

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【発表論文概要】
タイトル:Effect of Kale on Nasal and Ocular Symptoms
Associated with Allergy to Mites or House Dust
-A Randomized Double-blind Placebo-controlled Parallel-group Comparison Study-
「ダニ・ハウスダストによる目と鼻のアレルギー様症状に対するケールの効果
–無作為化二重盲検プラセボ対照並行群間比較研究-」
掲載誌 :薬理と治療 2017 年 9 月号
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■研究の背景
1. アレルギー性鼻炎患者の増加
日本では1960年代頃からアレルギー性鼻炎を持つ人が増え、現在では約2人に1人が何らかのアレルギー疾患を持っていると言われています。また、厚生労働省の患者調査によると、平成14年と比較すると平成26年ではアレルギー性鼻炎の患者数が約1.6倍まで増加しているという報告もされています(グラフ1)。

2. 現状のアレルギー性鼻炎への対策
アレルギー性鼻炎は「鼻水」や「くしゃみ」だけではなく、「目のかゆみ」や「涙目」といった目にも症状として現れ、日常生活において支障をきたすこともあります。現状のアレルギー性鼻炎への対策としては、症状を完治させる治療には至っておらず、アレルギー症状の緩和のための原因物質(花粉、ダニ、ハウスダストなど)の除去や回避を促すような指導、医薬品投与による症状のコントロールといった、対症療法または発作予防にとどまっています。症状を緩和することで日常生活における支障をなくし、生活の質(QOL:Quality of Life)を向上させることがアレルギー性鼻炎の治療の目標となっています。

3. ケールのアレルギーに関する研究について
同社はケールの研究を1999年から開始し、アレルギーに関する研究では2004年山口県立大学との共同研究でケールのアレルギー抑制作用について動物で効果を確認しました※1。また、同社のお客さまからのお便りをテキストマイニング法で解析した結果、ケールと「アレルギー」や「花粉症」などのキーワードの関連性が確認できました※2。そのため、今回ケールの摂取がダニやハウスダストなどによる鼻水や目のかゆみといった目や鼻の不快感を軽減するか検証することにしました。

※1 2004年 日本栄養・食糧学会 学会発表
※2 2014年 日本高血圧学会 学会発表
出典:鼻アレルギー診療ガイドライン-通年性鼻炎と花粉症-2016年版 リウマチ・アレルギー対策委員会報告書(平成23年)

■研究の目的
ケール粉末の摂取が、日常生活におけるダニやハウスダストによる目および鼻の不快感(目のかゆみ、鼻水、くしゃみなど)の状態を軽減するか検証することを目的としました。

■研究の方法
20~64 歳の男女で日常生活において、目および鼻の不快感が軽い方からやや重い方で、ダニまたはハウスダストに対して抗体反応がある方(但し、目および鼻の不快感が重度な方、ダニまたはハウスダストに対して抗体反応が強い方は除く)120 名を対象としました。プラセボ※3 またはケール粉末 7g、14g を 100-150ml の水に溶かし、12 週間摂取し、日常生活におけるダニやハウスダストによる目および鼻の不快感の状態について調査しました。

※3 プラセボ ・・・ 有効成分(ケール)を含まない食品のこと。有効成分の効果を評価する際の比較対象とされる。

■研究の結果

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唾液中 sIgA 分泌速度が低い方において、ケール粉末 14g を摂取した方の日常生活におけるダニやハウスダストによる目および鼻の不快感の状態について、プラセボを摂取した方と比較して鼻汁による鼻をかんだ回数は摂取8 週目、目と鼻の不快感による日常生活の質は摂取 4 週目で有意に改善しました。

■研究のまとめ
ケール粉末の摂取は、日常生活におけるダニやハウスダストによる目および鼻の不快感(通年性アレルギー)の状態を改善することがわかりました。

【ケールについて】
ケール(Brassica oleracea var. acephala)は南ヨーロッパ原産のアブラナ科でキャベツやブロッコリーの原種にあたります。形状が不結球で全ての葉に日光があたる形状のため、食物繊維、ビタミン C、カルシウム、葉酸、β-カロテン、そしてミネラルなどを多く含んでいます。海外では葉物野菜として広く消費されていますが、日本では青汁などの健康食品として野菜不足解消や健康維持を目的に利用されています。

【詳細は下記URLをご参照ください】
キューサイ株式会社  2017年10月31日【PDF】発表
キューサイ株式会社 (公式サイト)

2017年10月31日 15:49

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