Lactobacillus rhamnosus GG 株の摂取が腸内細菌叢を変動/タカナシ乳業 【プレスリリース】

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Lactobacillus rhamnosus GG 株の摂取が腸内細菌叢を変動/タカナシ乳業

タカナシ乳業株式会社は、大阪府済生会中津病院の血液内科、栄養部、検査技術部、看護部との共同研究で、プロバイオティクス乳酸菌である「Lactobacillus rhamnosus GG 株(ラクトバチルスラムノーサスGG株)」の摂取が、造血器腫瘍患者の腸内細菌叢に影響を及ぼすことを確認致しました。これらに関する最新の研究結果を10月に開催された第80回日本血液学会学術集会(10月12~14日:大阪国際会議場)で発表しました。

【最新結果のまとめ】
造血器腫瘍患者にLactobacillus rhamnosus GG 株を含むヨーグルトを摂取して頂き、糞便よりDNAを抽出して次世代シーケンサーで腸内細菌叢を解析しました。その結果、ヨーグルト摂取中は、摂取前と比較して、乳酸菌のLactobacillus属が増え、摂取期間終了後に腸管保護作用のある酪酸を作り出す数種類の細菌が増加することが明らかになりました。

【背景・目的】
造血器腫瘍は血液、骨髄、リンパ節などが侵されるがんの総称で、白血病やリンパ腫、骨髄腫などがあります。治療で用いられる抗がん剤は年々強力なものとなり、治療効果は向上している反面、血液疾患そのものだけでなく治療にも起因する重篤な免疫不全をきたします。免疫不全に伴う日和見細菌感染症の予防や治療の目的で抗生物質が頻繁に使用されますが、それによって腸内細菌叢のバランスが崩れ、腸内で異常増殖した抗生物質耐性細菌による重篤な感染症が引き起こされる可能性が高まります。

それゆえ、健全な腸内細菌叢を保つための治療的アプローチは、生活の質の向上に繋がる重要な課題の1つです。近年、健全な腸内細菌叢の多様性とバランスが、[1]特定の病原細菌の増殖抑制、[2]腸管粘膜バリアの保護、[3]免疫力の増強、などを促すことで、これらの感染症を防止できる可能性が示唆されています。特に腸内細菌によって作り出される酪酸は、大腸のエネルギー源として働き、腸管粘膜の傷を修復するほか、免疫のバランスを調節しています。

同研究では、安全性や研究報告が多数報告されているプロバイオティクス乳酸菌であるLactobacillus rhamnosus GG 株を使用し、造血器腫瘍患者の腸内細菌叢にどのような影響を及ぼすか、次世代シーケンサーを用いて検証しました。

「Lactobacillus rhamnosus GG 株(ラクトバチルスラムノーサスGG株)」
ヒト腸内から分離された乳酸菌で、胃酸・胆汁酸による酸性環境に対して耐性があり、生菌の状態で腸内に到達しやすい性質を持っています。これまでに世界で最も多く研究報告がなされているプロバイオティクス乳酸菌で、消化管や気道感染症の改善や予防効果、病原菌などの腸管への定着を抑制する作用が報告されております。

【方法】
造血器腫瘍とその合併症の治療目的で入院されている患者26名にLactobacillus rhamnosus GG 株含有のドリンクヨーグルト(100ml/個あたり該当菌を140億個以上含む)を2週間にわたって、1日1個、昼食時に摂取して頂き、摂取開始前、摂取期間中、摂取終了後2週目の糞便を採取しました。糞便検体より選択培地を用いた培養検査と共に、DNAを抽出し、次世代シーケンサーを用いて腸内細菌を解析しました。

【結果】
ヨーグルト摂取開始前、摂取期間中、摂取終了後の便に含まれるLactobacillus rhamnosus GG 株の腸内細菌叢占有率(腸内細菌全体のうち占める割合)を見たところ、摂取開始前と比較して、摂取期間中で乳酸菌であるLactobacillus属は統計学的に有意に増加し、摂取終了後に減少しました([1])。また大腸菌属とも言われるEscherichia属は摂取終了後に減少する傾向を確認しました([2])。さらに、酪酸を作る細菌(Butyricoccus属、Faecalibacterium属、Oscillospira属)が、摂取終了後に有意に増加することが明らかになりました([3]、[4]、[5])。

【今後の展開】
これらの結果より、Lactobacillus rhamnosus GG 株の摂取は乳酸菌属だけでなく、腸管保護作用のある酪酸を作り出す細菌の増殖を引き起こし、造血器腫瘍患者の腸内細菌叢に大きな変化をもたらすことが示されました。今後は、Lactobacillus rhamnosus GG 株の摂取が宿主にどのような影響を与えているか、さらなる症例数や腸内細菌叢データの蓄積を行い、新しい治療・予防方法の開発に繋がる研究を進めます。

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【 詳細は下記URLをご参照ください 】
タカナシ乳業株式会社  2018年10月15日【PDF】発表
タカナシ乳業株式会社 ホームページ

 

 

2018年10月15日 15:27 [研究報告]
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