キユーピー株式会社と株式会社グリーンメッセージ※1が取り組んでいる未利用資源(野菜の未利用部)を活用した資源循環の推進活動が「平成30年度リデュース・リユース・リサイクル推進功労者等表彰」において、内閣総理大臣賞を受賞しました。
※1 キユーピーと全国農業協同組合連合会が2013年に合弁で設立した、カット野菜等を製造・販売する業務用サラダ野菜メーカー。
この表彰はリデュース・リユース・リサイクル推進協議会が主催し、内閣総理大臣賞は最高賞にあたります。リデュース(発生抑制)、リユース(再使用)、リサイクル(再資源化)に率先して取り組み、継続的な活動を通じて顕著な実績を上げている個人、グループ、学校、事業所、地方公共団体等を対象としています。
【受賞テーマ】
キユーピーグループにおける未利用資源を活用した資源循環の推進
~野菜未利用部を活用した新たなエコフィード※2への挑戦~
※2 食品残さ等を利用して製造された飼料。エコフィードは、飼料自給率を向上させ、安定した畜産経営に貢献すると期待されています。
近年、カット野菜の市場が拡大しています。グリーンメッセージも事業を拡大する一方で、工場では毎日発生する端材(キャベツの芯や外葉など)を、産業廃棄物として処分していました。キユーピーグループでは、資源の有効活用と環境保全の取り組みとして、この端材を「残さ」ではなく「未利用資源」「野菜未利用部」と呼び、飼料化への再生利用を検討してきました。
今回、野菜のみを扱うグリーンメッセージの特性を生かし、ノウハウと工夫により、エコフィードの活用に制限が多い動物である乳牛用飼料への再生利用に成功しました。長期保管、流通が可能な形態へ加工をすることで、工場と物理的に離れた酪農家へも供給できるようになりました。
また、今回の未利用資源を再生利用した乳牛用飼料の有用性について、東京農工大学 畜産学研究室 佐藤 幹(さとう かん)教授と共同研究を行いました。その結果、乳質を維持したまま乳量を増加できる有用な飼料であることがわかりました。※3
※3 2018年3月「第124回日本畜産学会」において発表。本研究内容等について、特許を出願中(特許出願番号 特願2018-058299)。
2015年の国連サミットで「持続可能な開発目標(SDGs)」が採択されたことを機に、持続可能な世界の実現に向けた企業の積極的な取り組みが求められています。キユーピーグループは、2018年に5つの「CSRの重点課題」を設定しました。今後も、その中の一つである「資源の有効活用と持続可能な調達」の取り組みを推進します。
【詳細は下記URLをご参照ください】
・キユーピー株式会社 2018年11月6日発表(リリース)
・キユーピー株式会社 ホームページ