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活発化するネット放送局の最前線

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ネットとテレビの境界が薄れる中、“インターネット放送局”の動きが活発化している。Long Tail Live Station(東京都中央区)が運営する「L.L.STATION」(http://www.llstation.net/)は独自開発の次世代動画検索エンジンと機動力を活かし、キーメディアとの差別化を鮮明にしている。

ネットでの動画視聴は、ユーチューブの功もありすっかり定着した。そうした中で、配信側もテレビとは一線を画したネット放送局として、独自の動きをみせはじめている。同社は、自社でコンテンツ制作を行えることを強みに、これまで動画ではあまり視聴できなかったマイナースポーツなどへも積極的に進出している。

「弊社はこれまでに独自のコンテンツ調達力を武器に、メジャースポーツから音楽ライブの放送などに取り組んできました。特に昨年は、FIFAワールドカップ2010、世界バレー、全英オープンゴルフなどを放映。そして今週からは、新しい試みとして、キーメディアでは取り扱われないアマチュアスポーツの配信を開始しました。今後、メジャースポーツはもちろん、大メディアでは取り上げられないような競技などへも小回りの利く自社製作部隊のよさを活かし、どんどん取り上げていきたいと思っています」と同社担当者は話す。

先ごろ開幕した「高円宮賜杯第31回全日本学童軟式野球大会 マクドナルド・トーナメント」はそのひとつで、ライブ中継ではないものの、編集後すぐに配信される。夏の風物詩としてすっかりメジャーとなっている高校野球もいいが、まだあどけなさの残る小学生の全力プレーも胸に熱いものがこみ上げてくる。将来のプロ発掘、という視点でみる面白さもあるかもしれない。

アマチュアスポーツやマイナー競技を取り上げる以外にもネット放送局としての独自性はある。そのひとつが、次世代の動画検索エンジンの開発だ。同エンジンは見たいシーンをイメージから検索する「シーン検索」が可能。例えば、ブログなどで、動画の画像をみつけ、そのシーンが一体、番組のどの場面かが、瞬時に分かる。単に番組を見つけ出す検索から、さらに一歩進んだ、ネット動画時代にマッチした検索エンジンといえる。

受動型のテレビ時代からいま、いつでもどこでも視聴が可能なネット動画時代へと突入しつつある。その完成型はまだ分からないが、これまで見逃していたコンテンツや目にすることのなかった競技の映像が、より身近に手軽に閲覧できるようになるのは間違いなさそうである。

なお、同サイトでは今後、全米プロゴルフ選手権(8月12日~)の配信が予定されている。

2011年08月11日 17:37