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ヤマハ発動機 / 藻類由来の“アスタキサンチン”の脂肪蓄積およびインシュリン抵抗性抑制効果を確認

 ヤマハ発動機(株)ライフサイエンス研究所(静岡県袋井市、冨田冨士彦所長)は藻類由来の“アスタキサンチン”の摂取が、脂肪蓄積とインシュリン抵抗性の双方において抑制効果を示す研究成果について発表した。“アスタキサンチン”は抗酸化作用による美肌効果などが期待されるが、両効果の確認は初めて。
 実験では、生後5週の雄マウスを各8匹ずつ3群に分け、それぞれ普通食群、高脂肪食群、高脂肪食と“アスタキサンチン”投与群として16週間飼育。毎週体重測定を行い、飼育期間終了後に採血および内臓脂肪(生殖器周囲脂肪組織と腎臓周囲脂肪組織)と皮下脂肪(鼠径部脂肪組織と背部脂肪組織)の重量を測定した。その結果、“アスタキサンチン”投与群の内臓脂肪および皮下脂肪重量は、高脂肪食群と比べて有意に低く、内臓脂肪は3割弱(27.2%)、皮下脂肪で約4割(38.9%)程度抑制することが確認された。
 血糖値に関しても、“アスタキサンチン”を投与したマウスは高脂肪食群に比べ有意に低く、普通食を与えたマウスとほぼ同様の値を示した。また、インシュリン値についても“アスタキサンチン”投与群は高脂肪食群に比べ有意に低い値が示唆された。
 血糖値を下げる作用を持つインシュリンは、肥満状態ではインシュリン分泌量が十分であるにも関わらず、その作用が低下してしまう「インシュリン抵抗性」の状態になる場合がある。今回の実験で、“アスタキサンチン”が脂肪蓄積を抑制すると同時に、高脂肪食群と比較して有意にインシュリン過剰分泌を抑制し、かつ血糖値の上昇を抑制することが示されたことにより、インシュリン抵抗性を抑制する効果があると確認できた。

2007年06月12日 16:00