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ビフィズス菌を含む乳酸菌飲料の継続飲用で消化器症状を改善する効果を確認/ヤクルト

株式会社ヤクルト本社は、一般成人(通院および服薬治療を行っていない)を対象に、ビフィズス菌「ビフィドバクテリウム ビフィダムYIT 10347(☆1)」を含む乳酸菌飲料の飲用試験を実施しました。その結果、一般成人の胃の不快症状を改善する効果が確認されました。
今回の研究成果は、米国の酪農学会誌「Journal of Dairy Science」の電子版(1月30日付)に掲載されています。
☆1 以下「B.ビフィダム Y株」

■背景
日本人の4人に1人は胃痛や胃もたれなどの上腹部症状に悩まされておりその数は3,000万人にも上ると言われています。胃に不快感があっても、約4割の人は通院や服薬をしないという調査結果もあり、多くの人が胃の不調を抱えながら生活していると推測されます。胃痛や胃もたれなどの不快症状は生活の質(QOL:Quality of Life)を低下させる原因となることから、日常的に飲用する食品でこれらの症状を改善することは大変意義のあることと考えられます。
ヤクルト独自のビフィズス菌 B.ビフィダム Y株は、胃に効果が期待できるプロバイオティクスとして、これまでにピロリ菌活性抑制効果、胃粘膜傷害抑制効果、ピロリ菌陽性者および機能性消化管障害※1患者に対する胃不定愁訴改善効果が報告されています。そこで、一般成人の胃の不快症状に対するB.ビフィダム Y株を含む乳酸菌飲料の継続飲用の影響を調べるため飲用試験が実施されました。
※1:消化器の不快な症状が認められるが、内視鏡検査などを行っても症状の原因となる異常を発見できない疾患。

■研究の内容
 (1) 試験1:オープン試験※2
 (2) 試験2:二重盲検プラセボ対照クロスオーバー試験※3
 ※2:オープン試験とは、被験者と試験担当側の両者が、飲用しているサンプルが何であるか知っている状況で、実施される臨床試験のこと。
 ※3:二重盲検プラセボ対照試験とは、被験者および試験担当者の両者が、飲用しているサンプルが何であるかわからない状態で実施される臨床試験のこと。クロスオーバーとは、被験者が飲用時期をずらして複数の試験飲料を飲用すること(この試験では、B.ビフィダム Y株を含む乳酸菌飲料と、同菌株を含まないプラセボ飲料のいずれかを2週間飲用した後、3週間の休止期間をはさんで、もう一方の飲料を2週間飲用した)。
 ※4:プラセボ飲料とは、味や外見は同じで「B.ビフィダム Y株」を含まない飲料のこと。試験飲料とプラセボ飲料を飲用した2つのグループを比べることによって、B.ビフィダム Y株の効果の程度を正確に評価することができる。
※研究方法の詳細は、下記メーカーニュースリリース資料をご確認ください。

■結果
 (1) 試験1:オープン試験
 試験開始前は、胃になんらかの症状を持つ人が被験者全体の45%に認められましたが、B.ビフィダム Y株を含む乳酸菌飲料の1~2週間の飲用により、そのような症状を持つ人の割合が有意に低下しました(図)。また症状数も有意に低下するなど胃の不快症状が改善しました。
 (2) 試験2:二重盲検プラセボ対照クロスオーバー試験
 B.ビフィダム Y株を含む乳酸菌飲料の飲用期には、胃症状スコアが飲用前と比較して有意に低下し胃症状の改善が認められました。一方、プラセボ飲料飲用期では飲用前後で症状スコアに有意な変化は認められませんでした。

●メーカー資料

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■メーカー考察および今後の期待
本試験において、B.ビフィダム Y株を含む乳酸菌飲料の継続飲用により、一般成人の胃の不快症状が改善されました。
今回、通院および服薬治療を行っていないが、胃になんらかの症状を持つ一般成人においても、機能性消化管障害患者と同様に胃の不快症状改善効果が確認されたことで、B.ビフィダム Y株を含む乳酸菌飲料は、患者だけでなく一般の方々の胃の健康維持に広く役立つものと期待されます。

※詳細は下記URLをご参照ください。
◎株式会社ヤクルト本社 2015年3月10日発表
http://www.yakult.co.jp/news/file.php?type=release&id=142594949388.pdf

◎株式会社ヤクルト本社 公式
http://www.yakult.co.jp/

2015年03月11日 14:33

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