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日本人の食事摂取基準でn-3系脂肪酸などの摂取を奨励

ヒアルロン酸量 厚労省は、10月25日に「日本人の食事摂取基準(2005年版)」を発表した。この「摂取基準」は、独立行政法人国立健康・栄養研究所・田中平三理事長を座長とする策定検討会によって取りまとめられた。   今回の見直しのポイントは、生活習慣病予防に重点を置き、増やすべき栄養素として食物繊維、n-3系脂肪酸、カルシウム、カリウムを、減らすべき栄養素としてコレステロール、ナトリウム(食塩)を挙げ、新たな指標「目標量」を設定した点。特に注目なのは、n-3系脂肪酸だろう。   n-3系脂肪酸は、α―リノレン酸、EPA、DHAが主体となっている。α―リノレン酸は、多価不飽和脂肪酸で、ヒトの体内では合成されないため食物から摂取する必要があり、必須脂肪酸に分類される。シソ油、エゴマ油、アマニ油に多く含まれる。俗に、「アレルギー疾患を予防する」、「ガンの発生を抑制する」、「高血圧を予防する」などといわれている。ヒトでの有効性については、食事からの摂取で心臓血管系疾患を予防するのに有効性が示唆されている。   EPAは、直鎖不飽和脂肪酸で、イワシなどの青魚の脂肪に含まれる必須脂肪酸の1つ。俗に「動脈硬化、高脂血症、痴呆などの予防や改善に良い」「アトピー、アレルギーなどに良い」といわれている。有効性については、冠状動脈疾患に対してヒトでの有効性が示唆され、トクホでも「中性脂肪が気になる方の食品」という表示が許可されている。   DHAは、直鎖不飽和脂肪酸で、EPAと同様、主に魚に含まれる必須脂肪酸の一つである。俗に「動脈硬化、高脂血症、痴呆等の予防や改善によい」、「アトピー、アレルギーなどに良い」、「がんの発生や転移に効果がある」などといわれている。ヒトでの有効性については、冠状動脈疾患に対して有効性が示唆されている。「中性脂肪が気になる方の食品」という表示で、DHAを関与成分としたトクホが許可されている。   なお、目安量とは推定平均必要量・推奨量を算定するのに十分な科学的根拠が得られない場合に、ある性・年齢階級に属する人々が、良好な栄養状態を維持するのに十分な量で、目標量は生活習慣病の一次予防のために現在の日本人が当面の目標とすべき摂取量。18歳以上はn-3系脂肪酸を多く摂った方が生活習慣病の予防になるというデータが出ていることから目安量ではなく、目標量を掲載した。

2005年10月31日 12:47