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アガリクスのバイブル本を捏造

警視庁は5日、バイブル本「即効性アガリクスで末期ガン消滅!」「徹底検証!末期ガンに一番効くアガリクスは何か」の書籍を発行していた史輝出版役員・木村真木と、書籍でアガリクスの問合せ先になっていた健康食品会社、ミサワ化学の社長・三沢豊らを薬事法違反で逮捕した。監修者の東海大学名誉教授と体験談を執筆したフリーライターも、書類送検する。ミサワ化学は、書籍の宣伝効果によってアガリクスを約20億円売り上げていた。  史輝出版は、以前にも厚労省から健康食品会社の連絡先を書いたバイブル本は虚偽・誇大広告を禁じた健康増進法に違反する恐れがあるとして、指導を受けていた。アガリクスは「免疫力を高める」と言われているが、食品が病気への効能をうたえば薬事法違反となってしまう現実がある。  特に、今回の件が悪質だったのは、体験談がほとんどフリーライターによる捏造だった点だ。今回の事件によって、アガリクス自体が疑問視されてしまうのは非常に残念な結果である。エビデンスがそろっていない健康食品の販売には体験談は不可欠であり、公正取引委員会に表示の根拠を求められた場合も、無作為抽出法で相当数のサンプルを選定するなど客観的に実証された内容であれば認められるものなのに、これでは体験談自体の信憑性が疑われてしまう。  同出版社がメシマコブのバイブル本も出していたことから、影響はメシマコブにも及ぶと思われる。健康食品業界のダメージは大きい。

2005年10月11日 09:40