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日本薬学会で食品安全フォーラムを開催

11月28日、日本薬学会健康食品レギュラトリー部会による食品フォーラムが東京都・日本薬学会長井記念ホールにて開催され、国立医薬品食品衛生所・会田幸広氏が「健康食品の表示と実態」として、講演を行った。  会田氏は「キャベツとブロッコリーは同じ種だが、その形態は品種レベルで大きく異なる」と述べた上で、外来の植物などは異なった品種に対して同じ和名が使われている場合があるとし、例として、健康食品で多く使用されているウコンを挙げた。和名のウコンで示すものの中には学名が異なるものが含まれ、その相違を区別するためアキウコン、ハルウコンと呼ばれる。しかし、局方ではCurucma longa(アキウコン)をウコンと規定していると紹介。その他、中国における呼び名との相違が生じる姜黄や俗名シロウコン、ムラサキウコンで同属の植物であるガジュツをなどの呼び名が混在していることを指摘した。  また、会田氏の行った製品の試買調査ではプエラリア含有、またはコンドロイチン硫酸含有と表示のある製品群を分析したところ、本来、含まれるべきであるプエラリア・ミリフィカや硫酸化N-アセチルガラクトサミンではなく、極めて似たものであったとしても、基原が同じでは無い成分が含有されるケースがあったと指摘した。  原料の全形を形態学的に観察できない場合は、基原を鑑別する方法としてDNA鑑別や化学分析を用いることを提案し、「製品を製造、販売する側には虚偽の表示をしない義務がある。そのためには、適した手法によって原材料の基原を確認することが重要」と述べた。

2005年12月05日 19:32