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日本海藻協会、”海藻と健康”をテーマにシンポジウム開く

日本海藻協会(東京千代田区神田、有賀祐勝会長)主催による「2005年秋季藻類シンポジウム」(日本藻類学会、日本応用藻類学研究会、㈱食品研究社協賛)が“海藻と健康”をテーマに、東京・千代田区の学士会館講堂で開催された。今回は、寒天ブームで藻類商品が注目されている中でのシンポジウムとなり、会場へは会員企業他、多数の企業が参加し盛況となった。  当日は、午前のプログラムでは、同協会会員企業のフジッコ、山本海苔店、マルトモ、浜田屋本店の4社から、各社の主な取扱商品の説明をはじめ、近年の商品開発の取り組み状況について報告があった。また、午後のシンポジウムでは、ヘルスビジネスマガジン社の木村忠明会長から「特定健康保険用食品について」をテーマに、これまでの国内での健康政策をはじめ、法整備の動き、特定健康保険用食品や保険機能食品各制度の内容等についての講演が行われた。このあと、兵庫県立大学大学院環境人間学研究科の辻啓介教授より、「海藻とコレステロール胆石」をテーマに、食物繊維の摂取の現状や、食物繊維の生理機能と疾患との関連、食物繊維の持つ血清コレステロールの抑制効果などの報告が行われ、今後栄養機能としての役割と生体調節機能の働きに焦点を当てた研究の進展が予測されることを示唆した。  北里大学医療衛生部の丸山弘子講師による「海藻と免疫機能~フコイダンの生理活性」をテーマにした講演では、日本で一般に食されている海藻から抽出された成分が持つ抗腫瘍効果とフコイダンの持つ活性作用に関する治験が紹介され、フコイダンのTh1型免疫反応の賦活化が明らかにされ、癌やアレルギー疾患の予防もしくは治療に有用であることが示唆されていることを紹介。今後投与方法および投与量の違いで生体にどのような影響をもたらすかという問題もあることから、フコイダンの免疫系における役割について詳細に検討する必要性を示した。

2005年12月12日 19:47