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新社会システム総合研究所が「アンチエイジング」セミナー

(株)新社会システム総合研究所(本社東京都港区、小田中久敏社長)は14日、「健康と美容とアンチエイジング」と題したセミナーを開催した。  最初に登壇したサンクリニック院長は、テーマそのままのタイトル「健康と美容とアンチエイジング」と題し、皮膚の老化のメカニズムなどを説明。遺伝子要因、紫外線・乾燥などの外的要因を機序として説明。また、皮膚のアンチエイジングの実践として、(1)紫外線防御:サンスクリーン剤、長袖、傘の使用、(2)抗酸化剤:CoQ10、α-リポ酸、ビタミンC、E、ポリフェノール、L-システイン、オリーブオイルの摂取、(3)抗炎症食物:ヨーグルト(ケフィア)、植物の芽、ソバ、大麦、豆類、コショウ類、アサイベリー、アリウム(ニンニク、たまねぎ、にら)ペプチドの摂取、(4)化粧品など: DMAE、CoQ10、α-リポ酸、ビタミンC・E、神経ペプチド、HQ、トランサミン、美白剤、δ-RTの使用、(5)光治療、(6)ケミカルピーリング、美容外科などを挙げた。  次にケイ女性クリニック新宿の松村圭子院長がやはりテーマと同じタイトルで講演。女性ホルモンに関連する疾病について説明。治療には、ピルのほか漢方薬やアロマ、ピクノジェノールやビタミンB6、マグネシウム、カルシウムなどのサプリメントを治療に用いていると話した。  続いて(株)ファンケル総合研究所・辻智子執行役員が、「『内外美容』をテーマに新たな市場を開拓するファンケルの取組み」として、皮膚刺激が強いレチノールに代わる新規アンチエイジング素材として、ハーブのマリアアザミの成分であるシリビンに注目し、その作用を解説した。なお、シリビンなどいくつかのマリアアザミの化合物の総称をシリマリンという。  同氏は、シリビンサプリメントと美容液の内外美容ヒト試験の結果を発表。試験の対象は40歳以上の女性60名でプラセボ群を設定し、サプリメントを 138mg/2回/日投与し、化粧品は0.7%のシリビン含有美容液を顔の半分に塗るという試験を4ヶ月行ったところ、プラセボ群と比べて有意にシワの深さの変化率に差が出る結果となった。なお、シリビンの内外美容効果については、「J Invest. Dermatol.」(vol113・111)に発表がされており、光老化度(トリプトファン量は光老化によって増加)を測定したところ、プラセボ群に対し、併用群、サプリ、化粧品の順で減少した。  最後に登壇したキッコーマン(株)バイオケミカル事業部・有井雅幸機能性食品グループ長は、「美容食品の市場動向と開発戦略~キッコーマンの事例を中心に~」と題して講演した。有井氏は健康食品の中で美容市場が1285億円であることなどに触れながら、自社製品について紹介。  グラヴィノール摂取による女性特有のシミ(肝斑)改善効果について発表した。対象はシミがある女性12名(平均年齢45.4±6.1)で、期間は 6ヵ月。摂取量は66mg/3回/1日。試験期間中は各種色素沈着抑制外用剤の使用禁止、赤ワインなどポリフェノール高含有食品の摂取の制限、紫外線対策の指導。測定項目は、第三者による色素斑(32ヵ所)の肉眼判定、分光測色計でのL値(皮膚のメラニン量の推定に利用)、メラニン指数算出など。その結果、グラヴィノールの経口摂取がシミを改善する効果を有することを確認したという。  そのほか、ソイアクト、クランベリー、ザクロエキスについても試験結果を発表した。

2005年12月19日 15:36