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きのこ科学研究所が化粧品向け「オリゴDNA」を本格供給

(株)きのこ科学研究所(本社東京都墨田区)は、現在、化粧品用途原料である「オリゴDNA(オリゴDNAナトリウム)」の開発を進めており、原料のほか、OEMやPBなどの最終製品の本格供給を近々開始する予定。   「オリゴDNA」は、鮭白子由来の核酸DNAを酵素処理してたんぱく質を除去することで、化粧品用途に開発を行った。DNAは化粧品としてフランスでは長く用いられてきた。DNAは高分子であるために皮膚から吸収されにくいが、同社は酵素処理することで、オリゴヌクレチオドとモノヌクレオチドに分解し、低分子化することで皮膚からの吸収率を高めている。   ヌクレオチドは本来、肝臓で合成されるが、年齢とともに合成能が低下する。DNAや核酸の構成要素であるヌクレオチドが減少すると、新しい細胞が生まれず、老化現象の現れる要因とされている。ボストン大学が行った実験では、マウスの皮膚にオリゴヌクレチオドを塗布して紫外線を照射したところ、対照群で腫瘍の発生が認められたが、オリゴヌクレオチドを塗布したマウスには皮膚ガンの発生は認められなかった。   この理由は、紫外線により損傷したオリゴヌクレオチドが皮膚から細胞に吸収されることで自身のDNAが損傷したと判断、細胞のガン化を阻止するためにガン抑制遺伝子といわれるP-53を誘導し、古い細胞や異常細胞のアポトーシスを促すと同時に正常な細胞を作るためと考えられる。結果、細胞の新陳代謝が正常化、促進される。   また、オリゴDNAを補うことで、細胞内のエネルギーであるATPの産生量が増加する。同社機能性食品営業部・阿部良一部長は「ATPは毛母細胞を活性化させるので、用途としては美容液などに加えて発毛や頭皮の改善といった毛髪剤用途も考えられる。アンチエイジング素材としての可能性は大きい」と期待する。

2006年02月03日 16:18