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一丸ファルコス / ニームリーフエキスパウダー拡販に注力

一丸ファルコス(株)(本社岐阜県、安藤芳彦社長)は、昨年10月に上市した機能性食品素材「ニームリーフエキスパウダー」の拡販に乗り出す。メタボリックシンドローム対応素材として打ち出していく考え。   原料となるニームは熱帯域に生育する樹木で、インドやスリランカではアーユルヴェーダ(インド伝承医学)において重要とされてきた植物。葉、樹皮、枝、種子など、ほぼあらゆる部位が用いられている。欧米では既にニームの認知も広まり、サプリメントや歯みがきなどが製品化されている。   同社素材はニームの葉から抽出したエキスを粉末化したもの。同社が行った基礎研究では、前駆脂肪細胞分化抑制作用や脂肪蓄積抑制作用などが確認された。前駆脂肪細胞は、インスリンの刺激により脂肪細胞に分化する。脂肪細胞へは脂肪の蓄積が行われる。前駆脂肪細胞の脂肪細胞への分化が抑制されることで、脂肪の蓄積が阻害され、脂肪組織の肥大化を抑制する作用が期待できるとする。一方、ラットによる実験ではニームリーフエキスパウダー摂取群はコントロール群に比べ、内臓脂肪の蓄積が阻害されていた。   このため、同社ではニームリーフエキスパウダーをメタボリックシンドローム(代謝異常症候群)対応素材として強く打ち出して生きたい考え。メタボリックシンドロームとは内臓脂肪型肥満によって生活習慣病が誘発されることを指す。内臓脂肪が過剰に蓄積されると、脂肪組織からアディポネクチンなどの内分泌物質の分泌異常が生じ、インスリンの働きを阻害、その結果、動脈硬化へ至る種々の生活習慣病を引き起こすとされる。   そのほか、IgE抗体産生抑制作用、ヒスタミン遊離抑制作用といったアレルギー抑制や、B16メラノーマメラニン産生抑制作用による美白作用が期待される。   同社開発部製品開発二課・高橋達治リーダーは「同素材では、先の前駆脂肪細胞分化抑制などのほかにも、アディポネクチンなどの内分泌物質はメタボリックシンドロームの指標となるが、これらの分泌抑制作用も同時に確認されている。メタボリックシンドロームへの効果が総合的に確認された」とする。ただ、一般にメタボリックシンドロームが広くは知られていないため、この啓蒙も含めて同素材を訴求していく考え。また、ダイエット素材としての活用も期待できると話す。国内学会での研究発表も積極的に行っていく予定。

2006年03月08日 10:05