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厚労省・農水省 / コーデックスで遺伝子組換表示や包装食品表示について論議

 厚労省と農水省は18日に「第22回コーデックス連絡協議会」を開催した。
 5月1日~5日にカナダで開催される「第34回食品表示部会」の主な検討議題からは、「遺伝子操作技術由来/遺伝子組換え食品及び原材料の表示に関するガイドライン原案:表示規定(ステップ4)」について議論がかわされた。
 昨年の第33回部会においてカナダが表示を「消費者の健康や安全に影響があるものへの義務表示」と「生産方法に係る任意表示」の2つに分けることを提案したが、参加国のコンセンサスを得られず、再び修正案を提案するも、議論の進展はみられなかった。また農水省としては、「生産方法に係る任意表示」は企業や生産者の独自の判断に委ねるのではなく、各国の判断により、法令に基づき行うべきであることを引き続き強調し、合意に向けた努力をすべき立場であると説明をした。
 コーデックス専門委員からは「カナダが提案した表示を2つに分けることにより、遺伝子組換表示の義務づけは後退していってしまう。基準が甘くなることは消費者にとって不安の一因となるので消費者の意見を取り入れて、遺伝子組換表示の義務づけを強化して欲しい」との意見が出た。
 それに対し農水省は、「意見をまとめることは難しく、任意表示について国が決めるのか、それとも企業が独自に決めるのかの各国の意見のすれがいがある。表示の義務づけは強調していくが、決裂の事態は避けたい。国内製品の表示に関しては、監視を強めていきたい。アメリカ・南アメリカなどは任意表示を独自の判断で決めている。独自の判断以外のものは表示をしなくてもいいというのが基準になることは避けたい」とした。
 また、その他の「包装食品の表示に関する一般規格の改正原案:原材料の量に関する表示」において農水省は、原材料の量に関する表示は消費者への情報提供の観点から重要であるが、全ての食品について表示を義務づけなければならないものでは無いとの方針とした。委員らは、「できれば全ての食品について正しく表示して欲しい」、「少なくとも“OOを使っています”との強調表示には必ず配合比率を書くようにして欲しい」という意見が出た。
 それに対し、農水省は第34回部会で各国の意見を聞きながら対応していきたいと応じた。

2006年04月21日 10:00